周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、 就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。親愛なるバブルさん、ゆとりちゃん、どうか温かい目で見守って欲しい。そして同志である氷河期くんには、ぜひ考え方の合わない上司&部下に対処するときに、参考にしていただきたい。
いつもはバブルさんとゆとりちゃん、交互に登場していただいているのだが、今回はあえて同士である氷河期世代にスポットを当てるべく、1979年生まれの氷河期くんに登場いただいた。彼は“氷河期世代の申し子”のような人生を送ってきており、ハンカチ片手に話を聞くことにしよう。彼の人生が恵まれないとすれば、本人が悪いのか?時代が悪いのか?
<今回の氷河期くん>
上川忠志さん(仮名)
年齢:31歳(1979年生まれ)
業種:イベントホール勤務
最終学歴:大卒
出身:埼玉県
現在のお住まい:大田区(彼女と同棲中)
家族構成:父、母、妹(長男)
31歳、手取り19万6000円
過酷な労働環境の実態
――まず、プロフィールと、現在までの職歴を教えてください。
上川忠志、31歳、埼玉県出身。最終学歴は都内の某私立大学です。大学名は伏せたいのですが、まあ東京の私立大学でいわゆる“早慶上智”の次のクラスに所属する私立大学です。現在はあるイベントホールで働いていますが、待遇はあまり良くなくて……。
――イベントホールですか。珍しい職場ですね。どのような仕事をされているんですか。
ほとんど雑用です。会場のブッキングや内覧客へのアテンドのほかに、館内の掃除もやります。
――待遇面で言えば、どうなんでしょう?