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残業ゼロがすべてを解決する
【第19回】 2017年1月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
小山 昇

なぜ、残業削減で出た利益を
社員に還元すると
活気づくのか?

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小池都知事が「夜8時には完全退庁を目指す」、日本電産の永守社長が「2020年までに社員の残業をゼロにする」など、行政も企業も「残業ゼロ」への動きが急加速中!
株式会社武蔵野は、数十年前、「超ブラック企業」だった。それが日本で初めて日本経営品質賞を2度受賞後、残業改革で「超ホワイト企業」に変身した。
たった2年強で平均残業時間「56.9%減」、1.5億円もの人件費を削減しながら「過去最高益」を更新。しかも、2015年度新卒採用の25人は、いまだ誰も辞めていない。
人を大切にしながら、社員の生産性を劇的に上げ、残業を一気に減らし、過去最高益を更新。なぜ、そんな魔法のようなことが可能なのか?
『残業ゼロがすべてを解決する』の著者・小山昇社長に、「早帰りでも給料が減らない仕組み」について語ってもらおう。

早帰りでも給料が減らない仕組み

小山昇(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。『1日36万円のかばん持ち』 『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』 『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』 『強い会社の教科書』 (以上、ダイヤモンド社)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】http://www.m-keiei.jp/

 わが社は、残業改革前と比較し、たった2年強で、社員換算で「1億円」、パート・アルバイトも含めると「1億5000万円」の人件費削減に成功しました。

この1億5000万円を会社の利益にすると、どんどん人が辞めていきます。
 なぜなら、従業員の可処分所得が減るからです。そこで私は、残業削減によって増えた利益を、次の「2つ」の原資として使い、従業員に還元しました。

1.社員賞与を120%、パート賞与を200%に増やす
2.基本給の金額を上げる(ベースアップ)

1.社員賞与を120%、パート賞与を200%に増やす
 同じ仕事をして、定時に帰る人と残業する人がいるなら、定時に帰る人のほうが能力は高い。それなのに、能力のない人は残業代をもらうため、「能力の高い人」よりも「能力の低い人」のほうが可処分所得は高くなります。

 「ちんたら仕事をする社員のほうが、できる社員よりも年収が高い」という、いびつな状態がまかり通ると、がんばって時間内に仕事を終わらせる人がやる気を失います。

 でも、残業時間と評価を連動させて、「残業が少ない社員は賞与を多く、残業が多い社員は賞与を少なくする仕組み」をつくると、不公平感がなくなります。
 残業が多い人は、給料は高くなっても評価が下がるから、賞与が少なくなる。

 一方、就業時間中に仕事を終えて帰った人は評価が上がるため、毎月の給料は少なくても賞与が多くなる。最終的には、残業せずに帰った人は年収が多くなるように変更しました。すると、わが社の社員は、「たくさん賞与がほしい」という不純な動機で残業を減らす工夫を始め、業務改善が進みます。
 わが社は、「評価シート」に基づいて賞与額を決めています。

 「評価シート」に残業時間を記入する欄があり、毎月、上司が確認します。
 前年同期よりも、「1分」でも残業時間を減らすことができれば、賞与に反映されます。
 実際は、「1分だけ減らす」のは難しい。結果的に、数時間の残業が減ります。
 売上が下がらずに残業が減ったら、社員賞与は対前年120%(2016年6月は130%増)、パート賞与は対前年200%増(半期の上限5万円が10万円に変更)です。
 労働時間が短くなって賞与が増えると、1時間あたりの単価が高くなるため、社員もパートも辞めなくなります。

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