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日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

日系企業の人材戦略は、なぜうまくいかないのか?
中国人社員を戦力にする「最も重要な7つのポイント」

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第41回】 2011年2月8日
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 会社を経営する上で、最も重要と言われている「ヒト」の問題。ヒトに関する問題は、日本でも応用問題に分類されるくらいだ。日系企業がアウェイの中国で、常識の異なる中国人を対象とする場合には、難易度が格段に上がり、「超応用問題」となる。

 特に、最近増えているホワイトカラー中国人の採用・戦力化に関しては、なかなかうまくいかずに、悩みを抱えている日系企業も多いだろう。そこで今回は、日系企業が中国人社員を採用・戦力化する上で重要な7つのポイントを、自分の経験も踏まえてお伝えしたい。

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1.日本語人材にこだわらない

 日系企業の場合には、日本人駐在員とコミュニケーションを取る必要もあるからか、日本語を話せることを採用の条件に入れることが多い。確かに、日本語が話せるに越したことはないだろう。

 しかし、日本語を必須要件にしてしまうと、選べる人材の幅がグッと狭くなることを知る必要がある。日本語が話せるからといって、日本人の考え方に近いかというとそうでもない。

 たとえば、上海では「日本語1級」を持っている中国人は増えているが、彼らはジャニーズなど日本の芸能人、または日本のマンガやドラマに興味があって日本語を学んだだけという人がほとんどであり、日本企業のやり方やビジネスの進め方を理解しているわけではない。

 「今募集しているポジションにとって最も必要なスキルは、日本語なのか、それ以外なのか」をしっかり見極めた上で、日本語人材にこだわらない採用活動を進める必要があるだろう。日本語が全く話せなくても、日系企業のカルチャーに合う中国人はたくさんいる。

2.顕在能力や職務経歴よりも、「フィット」を優先する

 成長スピードの早い中国では、顕在能力が高く、入社してすぐ活躍できるメンバーを選びがちだ。ただし、私自身の経験から言っても、顕在能力よりも会社とのフィットを優先して人材を選んだほうが、結果としてはうまくいく。

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江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
⇒GML上海ホームページ執筆者へのメール


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世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

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