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STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

電通過労死事件で考える「人材使い捨て職場」改革法

岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]
【第34回】 2016年12月9日
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「電通女性社員自殺」の根本原因は、
「働きすぎ」だけではない!

シンガポールのマリーナベイサンズ前で、今日本企業が構築すべき企業文化について熟考する筆者

 先週話題になった、こんな記事をご存じだろうか。

NHKの出待ち取材で「自浄能力のない会社だ」等と感想を述べた20代の電通社員に、始末書を書かせて「戒告」の懲戒処分を下していたとのことだ。〉(出典My News Japan:「電通、NHK取材に「自浄能力がない」と感想を述べた若手社員を「戒告」の懲戒処分にして自浄能力のなさを改めて示す」

 実際に懲戒処分が下されたかどうか確かではないにもかかわらず、このニュースは連日ネット上で話題となった。この報道が真実であれば、履歴書に残る「戒告処分」で20代の若者の将来を奪うことになる。

 今回の懲戒処分の件を除いても、一連の電通報道を見るうちに、ある言葉を何度も思い出した。それは、経営の神様ピーター・ドラッカー博士の言葉「Culture eats strategy for breakfast.」だ。

 和訳すると「文化は戦略を朝食に食べる」となる。意訳では「文化は戦略を簡単に食べてしまう」、さらに「どんな緻密な戦略を立てるよりも、優れた企業文化を構築することが重要である」という言い方ができるだろう。

 筆者にはこの言葉が重く感じられる。経営者や人事担当者、企業のリーダーたちの一番の仕事は、優れた企業文化を創ることなのだ。

 そしてもう1つ、気になることがある。一連の電通問題の発端となった、「電通女性社員自殺」の根本原因だ。

 「働き過ぎで尊い命を落とすことがなくなるように、(中略)働き方改革をしっかり進めていきたい」というコメントを見ると、政府としても「長時間労働」の改善に注力しているように見受けられる(出典:産経ニュース【安倍晋三首相「政府としても『働き方』見直す」】)。

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岡田兵吾 [マイクロソフト シンガポール シニアマネジャー]

大阪生まれ。同志社大学工学部卒業後、アクセンチュア(日本/アメリカ)、デロイトコンサルティング(シンガポール)、マイクロソフト(シンガポール)で19年間、業務・ITコンサルタントとして活躍。シンガポール移住11年、永住権を保持し、近年はアジア全域の新事業開発、業務改善、組織改革に従事。 人生の目標は「ソーシャル・チェンジ」(社会変革)、座右の銘は「Stay Gold!」。グローバルビジネス経験を活かして日本およびアジアの顕在化した社会問題を解決し、多くの人々が希望をもてる社会の実現を目指している。

☆ブログ: シンガポールではたらくリーゼントマネージャー岡田兵吾のStay Gold!
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☆Twitter: phoenix_hugo(リーゼントマネージャー岡田兵吾)


STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」

アジアのグローバルシティとして大きな変化を遂げたシンガポール。しかし意外にも、あらゆるところに「浪花節文化」が存在していることを、あなたはご存じだろうか? そこで当連載では、日本人の固定概念を覆すシンガポールのリアルな姿を、家族とともに現地コミュニティに根を張って暮らしている筆者ならではの視点で紹介する。

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