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相撲協会は“ゆでがえる”になっていなかったか
八百長問題に学ぶ組織の硬直化を解決するアプローチ

川原慎也 [船井総合研究所 東京経営支援本部]
【第55回】 2011年2月14日
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危機を認識しつつも放置する
“ゆでがえる現象“の怖さ

 「熱湯にかえるを入れると、そのかえるは驚いてすぐに脱出します」
 「一方、水の中にかえるを入れて、徐々に温めていった場合、危険を察知することが遅れてしまい、そのかえるは死んでしまいます」

 この“ゆでがえる現象”は、書籍などでよく紹介されていますし、ビジネス系のセミナーで話される方も多いので、ご存知の方もたくさんいらっしゃるでしょう。

 「まもなく景気は上向くだろうから、もう少し辛抱すれば大丈夫」
 「問題が発生していることはわかっているんだけど、社員全員に関係する話でもないからそんなに事を荒立てなくても良いですよ」

 これは、すでに“危機”が迫っていることを認識しているのにもかかわらず、その“危機”に対して向き合うことをせずに放置している事例です。結果的に、“ゆでがえる”と同じ末路を迎えることになることを示唆しています。

 現在、話題となっている大相撲八百長問題も、まさにこの“ゆでがえる”現象を思い出させる話です。なぜ、このタイミングになるまで八百長問題は解決されなかったのでしょうか。その背景にある組織の問題を考えていきましょう。

「春場所中止」「力士の処分」など
“対症療法”では解決しない組織の問題

 大相撲の八百長は、以前から週刊誌などを中心に多くのマスコミで取り上げられてきた問題です。

 当事者である日本相撲協会も、いわゆる“八百長”に関しては否定を続けてきたものの、“無気力相撲”に関しては否定をしておらず、「故意に負けてやった」ようにみえる取組には注意をするなどの対応をしていることからも、そういった風土を十分認識をしていたと言えるでしょう。

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川原慎也 [船井総合研究所 東京経営支援本部]


1兆円以上の大手企業から社員3名の零細企業に至るまで、企業規模や業種業態を問わずに戦略実行コンサルティングを展開するという同社では異色の経験を持つ。「視点を変えて、行動を変える」をコンセプトに、戦略策定段階では「お客さまとの約束は何か」→「約束を果たすためにやるべき仕事は何か」を考え抜こう、計画策定段階では「計画が頓挫する可能性の対処策」を考え抜こう、実行段階では「勝たなきゃ組織一体化しない」から“勝ち”を積み重ねる階段を考え抜こう、と経験に裏打ちされた“視点”への刺激が散りばめられ、組織を動かす原動力へと変えていく。
最新著に『絶対に断れない営業提案』(中経出版)がある。

【関連サイト】『経営参謀の視点』※毎週月曜日更新 

 


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