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相次ぐ市民革命が露呈した「間接民主主義の限界」
21世紀型“直接民主主義”は本当に実現するか?

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第164回】 2011年2月22日
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留まることを知らない市民革命の波
新たな「直接民主主義」が胎動し始めた?

 チュニジアの高失業率と、食糧品価格の高騰に苦しむ若者の不満は、最終的に、同国で長期にわたって政権の座に君臨してきたベンアリ大統領の失脚に結びついた。その動きは、チュニジアだけに留まらなかった。

 それに触発されたエジプトの人々は、大規模なデモを起こしてムバラク大統領を辞任に追い込んだ。さらに「革命の気運」は、イエメンやシリア、王政国家であるサウジアラビアにも広がる勢いを見せている。

 今後の展開によっては、そうした動きは他のアラブ諸国や、さらに広範囲な諸国にも広がる可能性を秘めている。それが現実のものになると、世界の政治・経済の構造にも大きな影響を与えるだろう。

 こうした動きを見ていると、普通の一般市民が直接国の政治に大きく関与する、新しい形の「直接民主主義」がさらに発展する可能性も想定される。

 チュニジアやエジプトで、国民の不満を1つの方向に結集するために重要な役割を果たしたのが、フェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれる情報・通信ツールだった。

 SNSは、通常多数の人々の間で、情報や意見などの交換手段として利用されている。それに加えて、今回のように、社会の構成員の多くが抱く不満などの感情を、一気に一方向へとまとめ上げる強力なパワーを持っている。

 ただし、SNSのパワーには大きなリスクが潜んでいることを忘れてはならない。SNSのパワーが悪用され、特定少数の人によって誤った世論が形成される懸念もあるからだ。一種の世論操作によって誤った世論が形成され、それが国や世界の政治情勢を不安定化することも考えられる。我々は、そうしたリスクに対してしっかりした意識を持つことが必要だ。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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