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田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

“自虐”日本に驚く世界のエリートたち
――日本人の自国批判で傷つく人も

田村耕太郎
【第9回】 2011年2月24日
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 母校エール大学でのシニアフェローとしての任期を終え、先週からハーバード大学に移籍した。ここボストンでも、ありがたいことに刺激的な毎日である。エールでもハーバードでも、世界中から集まっている知識人と交流していると、一つだけ共通する反応がある。それは、「日本人ほど日本に厳しくて自虐的な人たちはいない」と皆がいうことだ。「自国に対して過剰なほどに自虐的な日本人」に世界の知識層たちは驚いているのだ。

 もっといえば、「日本人が日本のことを悪く言うたびに、自分の国の方がひどいので、自分がつらくなる」という人までいる。

 アメリカの大学には、世界中から学者や実務家が集う。長期の研究、短期の研修まで幅は広い。日本からも、数は減ったとはいえ、逆に今までより厳選されたともいえる優れた学者や研究者、ジャーナリスト、ビジネスマンが来られている。

 日本の研究者や社会人留学生やジャーナリストは、愛国心が強く完璧主義で優秀だ。指摘は鋭く正確。今の日本の政治や財界の混迷に怒るのも無理はない。ということで、彼らと共に各国知識層を囲むと強烈な自己批判が起こる。

 おもしろい各国知識層たちの反応が見られた場面を再現しよう。

◆日本政治◆

日本人「日本政治は世界一ダメだ。総理がコロコロ変わって、だらしない」

中国人「投票できるだけましでしょう。われわれは政治家もトップも選べない。指導者層の批判なんて絶対できない」

アメリカ人「われわれは選べるけど、間違ったリーダーを選んだら4年間替えられない。この激動の時代にだよ」

韓国人「4年か。うちは5年間替えられないんだ。つい最近そのためにひどいことになった」

シンガポール人「うちはリークワンユーが建国以来31年間もやってたよ。結果はよかったけど、絶対批判できない」

アメリカ人「エジプトはムバラクが30年。いいリーダーが見つかるまでダメなリーダーを替え続けられるのは、“激動の時代”に悪くないんじゃないの?」

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田村耕太郎

エール大学、ハーバード大学元研究員。
世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク、ランド研究所にて唯一の日本人研究員を務めた。新日本海新聞社相談役。前大阪日日新聞代表取締役社長。国立シンガポール大学公共政策大学院元研究員。
‘02年から‘10年まで2期参議院議員を務める。その間、内閣府大臣政務官(経済財政・金融・地方分権・再チャレンジ各担当)、参議院国土交通委員長を歴任。
著書には『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』などがある。

 

 


田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

欧米だ、シンガポールだ、韓国だ、中国だ、そんなことを言っても、キャッチアップのモデルはもはや世界に存在しない。日本は日本の現状に合わせて自らをモデルチェンジするしかない。坂の上にもはや雲はない!

「田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」」

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