ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
週刊・上杉隆

小沢氏元秘書への“立証の対象にしない裏献金”とはどういうことか?大手メディアの情報操作を検証する

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第165回】 2011年3月3日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 東京FM「タイムライン」にレギュラー出演している。番組冒頭、その日のニュースが何本か読まれる。今夕、そのうちのひとつに対して、どうしても納得のいかないものがあった。

 〈「裏献金」立証せず 小沢公判で指定弁護士 元秘書との「共謀」焦点〉(共同通信)

 こうしたタイトルの放送記事だった。念のため、共同通信のウェブに当たると、微妙にニュアンスが変わって、次のようなタイトルになっていた。

 〈小沢氏公判で「裏献金」立証せず 検察官役の指定弁護士〉(共同通信ウェブ版)

 本コラムでは、別途入手した共同通信の放送原稿を元に、日本の大手メディアではどれだけひどい情報操作が行われているかを検証してみる。(以下とくに断りのない引用はすべて共同通信から)

「検察官側」とはいったい誰か?
あえて不正確な表現をする不思議

 〈政治資金規正法違反の罪で強制起訴された民主党の小沢被告の裁判をめぐって検察官側はゼネコンから元秘書への裏献金の受け渡しについては立証の対象にしないことが関係者の話で分かりました〉

 「小沢元代表」や「小沢議員」ではなく〈小沢被告〉という呼称がいかにも悪意に満ちているが、これは表現の自由の範囲なので問題はない。問題は次の表現だ。

 〈検察官側は――〉。

 一般人が聞けば、いや政界関係者が聞いても、聞き逃してしまう仕掛けがここに施されている。よく見ていただきたい。この表記は「検察側」ではなく〈検察官側〉である。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く

「お腹の調子が悪い」と政権を投げ出した安倍首相。「あなたとは違うんです」と逆ギレして職を辞した福田首相。そして漢字と空気が読めず政権崩壊寸前の麻生首相。この国の政治の混迷とメディアの体たらくを上杉隆が斬る。1500円(税込)

話題の記事

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


週刊・上杉隆

永田町を震撼させる気鋭の政治ジャーナリスト・上杉隆が政界に鋭く斬りこむ週刊コラム。週刊誌よりもホットで早いスクープ情報は、目が離せない。
2011年12月終了、後継新連載「週刊 上杉隆」はこちら

「週刊・上杉隆」

⇒バックナンバー一覧