接触回数を増やすのに、メールは適したツールです。回数を増やすには、段階や手順があることをきちんと念頭に置いておきましょう。新刊『モテるメール術』から、心理学を応用したメール術を紹介します。

心理学を応用したお誘いメールテクニック

とにかく相手が応えやすいように、
「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」を使おう

 さらに、相手が応えやすいように、心理学でいう「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」を使うとうまくいきます。

 フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは、相手の心の動きを利用して説得するテクニックの一つで、ここで紹介するのは、相手が認めやすい提案をメールで投げてそれに承諾したら、ちょっとずつオプションをつけるやり方です。

 この手法は私がエステサロンで化粧品の営業をしていたときに実証済みです。まず無料サンプルをお渡しします。受け取ってもらえたら、次は「お試し価格300円!」といって体験をしてもらう。次回は3000円の商品を買ってもらい、次は3万円のコース、そして最終的に年間30万円コースの契約をしてもらうという方法です。

 一般的に最初から大きなお願いをすると、相手は警戒して、なかなかYESの返事をしてくれませんが、段階的に何回か小さなお願いを聞いてもらって、相手の警戒心を解いていくと、ある程度大きな要求でもOKしてしまうものなのです。

 ここで大切なのは、とにかく相手が応えやすい小さなお願いを含んだ会話を投げかけて、相手の対応を見て次々とステップを進めることです。

 まずは導入部。無料サンプルに相当する部分としては、願望と好意を伝えることから始めましょう。

「昨日楽しかった。またメールしたいな」
「〇〇さんって面白いから、また会いたいな」
「時間があったら、もっと話したかったな」

 ここで大切なのは、手からあなたに対して、好意的な返事が来ているかどうかです。いい返事が返ってきたのを確認して、何回か好意を伝えるメールをしたら、お試し価格300円レベルに進めます。ここでは、行動の前ふりになる「質問」をします。

「そういえば、このあいだ、友だちと映画の話をしていたんだけど、〇〇さんは映画館派?DVD派?」

 イベントがらみや季節の話題だと相手は応えやすいでしょう。そして、「映画館派」と返事が来たとします。さらに、次につながる質問を相手にします。

「映画館で映画を観るんだ!俺もそっち派!今、何がおススメ?」

 相手のことを根掘り葉掘り聞いては怖がられてしまう可能性が高いので、自分の話をしてから、相手に質問をしましょう。最後に、決め手になるのが行動を起こす質問です。

「そうなんだ、俺も最近観に行けていないな。じゃあ、今度一緒に観に行かない?」

 返信のレスポンスが早くなり、一つの質問で会話が弾むような段階に進んでいれば、「あなたと一緒に行動したい」といった内容のメールを投げかけてもいいでしょう。そして、アフターフォロー