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「引きこもり」するオトナたち

「引きこもり回復テキスト」に学ぶ人生やり直しの教訓

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第271回】 2017年1月12日
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「引きもこり」から回復する
ための12のステップとは?

初めて出版された引きこもり版回復テキストは、引きこもる人々に光を与えるだろうか

 昨年末、依存症の12ステッププログラムを活用した引きこもり版回復テキスト『ひきこもりアノニマスの12ステップ』が初めて出版された。

 同テキストは、もともとアルコール依存症回復の12ステップとして、世界中で回復者を生み出してきた実績のあるプログラムをアメリカから輸入し、「引きこもり」に当てはめた四六版176ページの回復テキストだ。実際に翻訳したものが日本のミーティングにも使われていて、「引きこもり」状態からの回復者も出ているという。

 「引きこもり」状態の人が増えていることは、おおむね日本特有の現象であり、世界にも例がない。米国でも「引きこもり12ステップ」のグループや本がないことから、日本で制作することになったという「世界でも初めて」のテキストだ。

 原作者は、摂食障害カウンセラーも務める会社員のhideさん(ペンネーム/39歳)で、自助グループ「ひきこもりアノニマス」(以下、HA)の作成委員会スタッフが編集協力して出版した。

 HAとは、「引きこもりからよくなりたい」「抜け出したい」「社会生活を再開したい」という人たちのための相互援助・支援グループ。ミーティングではそれぞれの日々の悩みやステップワークの経験などが自由に分かち合われる。

 hideさん自身、不仲な両親のもとで育ち、中学生のときに20人くらいから集団暴行を受けて、不登校になった。家でも摂食障害になり、引きこもる状態を繰り返した。

 しかし、摂食障害の自助グループで「12ステップ」に出合い、回復と共にプログラムを勉強。今では、米国から同プログラムを手渡すプロバイダーの資格を取得した。

 hideさんによると、プログラムは2つのポイントからできているという。人格形成と共同体のプログラムだ。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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