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給与は増えずとも財布の紐は緩み始めた!
消費動向と転職理由の変化に見える「景気回復の兆し」

小川 たまか
【第18回】 2011年3月8日
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 「景気の回復基調がだんだんと確かなものとなっている」

 7日の参院予算委員会で、菅直人首相はこう述べ、さらに「失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあるものの、足踏み状態を脱しつつあるという認識が政府の中でも持たれている」と続けた。確かに最近の世論調査でも、明るい兆しを伝える内容のものがいくつか見受けられるが、本当に景気は落ち着きを取り戻しつつあるのだろうか。

給与所得「減った」は「増えた」の2倍に
それでも消費動向は軒並み上昇へ

 「消費動向に明るい兆し」と見出しをつけたのは、クロス・マーケティング(東京都中央区)の「金融」「趣味」「車・旅行」などに関する消費動向に関する調査。アンケート対象は全国の20~69歳の男女1200人。2011年2月8日~9日まで、インターネットリサーチで調査。

 同社では2009年2月から3ヵ月ごとに消費動向に関する調査を行っており、今回は9回目。同調査では指標として「消費動向DI」を定義している。これは、給与所得や店舗の利用頻度について、「増えた」と答えた人の回答比率から「減った」と答えた人の回答比率を差し引いて算出されるものだ。

 これによると、給与所得を「減った」(37.5%)とする人が「増えた」(18.7%)の約2倍など、依然として状況は厳しい。しかし、「食事目的の外食頻度」「飲食目的の外食頻度」などのDIの差分が増加し、「内食の頻度」が減少していることなどから、同社では「消費の回復傾向がうかがえる」としている。

 このほか、値はマイナスであるが、「衣類・アクセサリーの購入金額」のDIは昨年よりも9.1ポイント増加、「株式の売買回数」も9.7ポイント増加している。また、「タクシーの利用回数」、「国内旅行の回数」「海外旅行の回数」などの項目も軒並みDIが増加。「趣味・習い事の月謝・利用金額」のDIに至っては、プラスに転じている。

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