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 親にとっても気がかりな子どもの就職活動。子どもの就活にどのように関わるかは各家庭で違いがあるだろうが、マイナビが行った「就職活動に対する保護者の意識調査」によれば、全体的には父親は金銭的援助に寛容であり、実際に相談に乗るのは母親という傾向があるようだ。

 調査の実施期間は1月16日~22日。調査対象は、株式会社イードのモニターから「大学3年以上~卒業後2年以内の就職活動経験のある子どもを持つ保護者」。父親452人、母親250人。回答者の世帯年収は600万円未満=124人、600~1000万円=290人、1000万円以上=229人、不明・未回答者=59人。

就活の交通費、父親の約3割が「20万円以上でも出す」

 父親と母親を比べると、就職活動のための金銭的支援について父親の方が寛容な傾向があるようだ。「子どもの就職活動のために、衣装代や資料・備品をいくら位までなら支援してもよいと思っていますか」という問いに、父親の平均額は13万5190円、母親は9万5859円だった。また、「交通費(宿泊費含む)をいくら位までなら支援してもよいと思っていますか」という質問はさらに父親と母親で差がついた。父親の平均額は17万3287円、母親は10万9440円。特に、「20万円以上」と答えた父親が31.5%だったのに対し、母親は16.5%だった。

 一般的に家計を握るのは母と言われるが、家計の全体像を把握しているのが母だからか、それとも就職活動への投資に理解があるのが父だからなのか、「金銭的支援」については父親の方が寛容であるようだ。

 一方で、実際に子どもの相談に乗っているのは母親という傾向がある。

「子どもの就職活動に、どの程度関心がありますか」という質問について、「高い関心がある+関心がある」の合計は父親が67.7%と母親は72.8%。さらに、「子どもと普段からよく話をするほうだと思いますか」という問いについては、「よく話をする+どちらかというと話をする」の合計が父親は57.0%、母親は77.6%と約20ポイント差がついた。娘と息子で比べると娘の方が母親と話す傾向があるが、子どもが息子であっても、父親より母親と話や相談をするという傾向が強い。