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野口悠紀雄 新しい経済成長の経路を探る

トランプ産業政策の問題点はデトロイト都市圏を見ればわかる

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第20回】 2017年2月2日
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1980年代のデトロイトは
廃墟のようだった

 ラストベルトにあるクリーブランドやピッツバーグが復活していると、前回述べた。

 では、デトロイトはどうだろうか? 再びグーグル・ストリートビューで見ることにしよう。

 ここは、都心部の様子だ。

https://www.google.co.jp/maps/@42.3337977,-83.0432653,3a,75y,173.49h,87.85t/data=!3m6!1e1!3m4!1sNqAAz8-HTyUGUDBTBq1O_w!2e0!7i13312!8i6656?hl=ja

 遠くに、GM本社が入っている現代的な建築群ルネッサンスセンターが見える。しかし、近景は、古い建物と駐車場だ。デトロイトは、クリーブランドやピッツバーグとはだいぶ様子が違うことが分かる。

 1980年代には、この写真に見るように、もっとひどかった。

https://goo.gl/3qee5e

 この頃、私はデトロイトを訪れたことがある。GM本社がルネッサンスセンターに移転する前で、そこまでの道筋は、この写真よりひどく、爆撃の後のようだった。廃墟のような瓦礫の中をクルマで走ったことを覚えている。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄 新しい経済成長の経路を探る

 日本が直面している課題は、実体経済をいかにして改善するかである。それは金融政策によって実現できるものではない。
 金融緩和に依存して長期的に衰退の道を辿っているヨーロッパ大陸諸国と日本。それに対して、新しい情報技術をつぎつぎに開発し、高度なサービス産業に特化して成長しつつあるアメリカとイギリス。両者の差は、イギリスのEU離脱によって、具体的な 形を取りつつある。
 日本はいま、基本的な成長のパタンを大きく変更しなければならない。これは、純粋な研究開発だけの問題ではない。企業の仕組みや社会全体の構造が重要な役割を果たす。

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