イタリアのマセラティが手がけると<br />SUVもひと味ちがう出来になる車体寸法は全長×全幅×全高=5000×1985×1680mm

 マセラティのSUV、レヴァンテは2016年に欧州で発売されたばかり。同年の秋に日本導入され話題を呼んでいるモデルだ。

 全長5メートル、全高1.68メートルと余裕あるサイズの4ドアボディに3リッターV6エンジンを搭載。フルタイム4WDシステムを備えている。

 ガソリンエンジン搭載モデルは出力の違いで「レヴァンテ」と「レヴァンテS」の2モデル展開。前者は257kW(350馬力)で後者は316kW(430馬力)だ。

イタリアのマセラティが手がけると<br />SUVもひと味ちがう出来になるアクティブクルーズコントロールやサラウンドビューカメラが安全性を高めている


 レヴァンテの魅力はパワフルなエンジンと、それにシンボルの三叉の鉾をかかげたフロントグリルにはじまるスポーティなスタイル。そしてぜいたくな内装である。

 今回は350馬力のレヴァンテに乗ったところ、力がたっぷりあって楽しい。イタリアでも乗ったことがあるが、そのときの意外なほど軽快という印象は変わっていない。

 エンジンはごく低回転域から力がたっぷり。かつ2000rpmまででたいていの状況で交通をリードできる。燃費の向上もめざすという現代的なキャラクターをしっかり備えたエンジンなのだ。

イタリアのマセラティが手がけると<br />SUVもひと味ちがう出来になるサイトビューで見たときのウィンドグラフィクスが美しい


 ハンドルを切ったときの車体の動きは反応がよく、べースになった4ドアのスポーティセダン、ギブリの美点を引き継いでいる。

 センターコンソール上のスイッチによってサスペンションのダンピングをよりスポーティに、つまり硬めにすることも出来る。

 そうすると快適指向の足回りはよりしゃっきりと変わる。高速での巡航でも安定性が増すかんじだ。すこし硬めだが、本来マセラティの持ち味はこちらなのだろう。

 インテリアはレザーシートの感触といい座り心地といいイタリアのぜいたくさが味わえる。液晶表示を活用したインフォテイメントシステムも便利で快適な装備だ。

イタリアのマセラティが手がけると<br />SUVもひと味ちがう出来になる後席空間はたっぷりとしていて余裕がある

 レヴァンテ(1080万円)と、レヴァンテS(1279万円)。ともに、SUVに快楽的な世界を持ちこんでくれたよい出来のライフスタイルカーなのである。

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