ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

ネットの情報を発信する時代から“まとめる”時代へ!
大震災でも注目された「キュレーション」の可能性

三浦一紀
2011年4月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
「NAVERまとめ」では、東日本大震災後、関連情報のまとめが増加。さまざまなユーザーが色々なテーマで情報をまとめている。

 3月11日に発生した東日本大震災。大規模な停電により、テレビやラジオだけでなく、TwitterやFacebook、mixiといったSNSや、Skypeなどのインターネット通話サービスなど、インターネットを使ったさまざまなサービスが脚光を浴びた。

 確かに、インターネットからは色々な情報を得ることができる。しかし、それらの情報が正しいかどうか、また自分にとって必要かどうかは、自分で判断することとなる。テレビやラジオ、新聞はある程度フィルタリングされた情報が提供されていることを考えると、インターネットを通じて入ってくる情報は、玉石混交と言わざるを得ない。

 そこで、キーワードとなっているのが「キュレーション」だ。もともとは、博物館や美術館などの展示会で、企画や展示を行なうことを指す言葉だ。また、キュレーションを行なう人を「キュレーター」と呼ぶ。現在、このキュレーションの重要性が語られることが多い。

 インターネットの世界では、「まとめサイト」というものが存在する。たとえばTwitterならば「Togetter」のように、特定の話題に関するつぶやきを集めることができるサービスなどが有名だ。また、2ちゃんねるのスレッドから面白い発言だけを集めたまとめサイトも複数存在する。

 このように、「情報を収集し、選別し、意味を与えて、共有する」ことがインターネットの世界の「キュレーション」なのだ。

 少し前までは、有名ジャーナリストやブロガーがキュレーターとしての役割を担っていた。しかし現在では、簡単に情報をキュレーションできるサービスが登場。誰もがキュレーターになれる時代となっている。

 有名なまとめサイト構築サービスとしては、「NAVERまとめ」がある。これはNAVERが提供するサービスで、インターネット上のウェブサイトや画像、動画、Twitterのつぶやきなどから、必要と思われる情報だけを抜き出して、1つのウェブサイトとして表示できるもの。これを使えば、特定のテーマに沿ったあらゆるコンテンツを1つにまとめることができるのだ。

 実際、東日本大震災においても、この「NAVERまとめ」により必要な情報が様々なユーザーによってまとめられており、非常に参考になる。一般の人にとっては、自分で情報を集める手間が省け、効率よく情報収集が行なえるという点が最大のメリットだろう。

 NAVERは、「NAVERまとめ」を通じてキュレーションの敷居を下げたいという狙いがある。誰もが自分の興味のある話題に関して、手軽にキュレーションを行なえるようになれば、まとめに関する手間が省け、情報収集や選別にかける時間を増やすことができる。

 そして、情報が欲しいと思っている人たちは、キュレーター個人個人の判断でキュレーションされた多数のコンテンツから、興味のある(共感できる)ものを選択できる。同一テーマであっても、キュレーターの見解によりまとめられている情報は異なるかもしれない。しかし、そこから新しい発見が生まれる可能性が高まる。

 個人が手軽に情報を発信するためのプラットフォームは、ブログやTwitterなどでひと通り出揃った感がある。そして、その先のステージとして、「NAVERまとめ」のようなキュレーションを手軽に行なえるプラットフォームが登場した。

 これからは、数多くある情報をいかにキュレーションしていくか、そしてそのキュレーションされた情報をいかに使いこなしていくかが、重要となってくるだろう。情報を発信する時代からまとめる時代へ――。キュレーションがこれからのITのキーワードになることは間違いない。

(三浦一紀)


この記事に関連した読者調査の投票結果を見る
(投票期間は終了しています。)

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事


消費インサイド

今の世の中、いったいどんな商品やサービスが流行っているのか? それを日々ウォッチすることは、ビジネスでヒントを得るためにも重要なこと。世間でにわかに盛り上がっているトレンド、これから盛り上がりそうなトレンドを、様々な分野から選りすぐってご紹介します。

「消費インサイド」

⇒バックナンバー一覧