「できる営業マンは雑談が上手」と聞いて、必死にトーク術を学んだものの、
一向に売上は上がらない。こんな風に悩む人も少なくありません。
実は、本当に仕事ができる人は、トーク術に長けているわけでも、
いわゆる話好きでもありません。何気ない会話と本題とのスイッチ、
会話の切り替えが上手な人なのです。
職場での私語は、ダラダラと長いと評価は下がりますが、
職場の空気を良くする、ほどよい「雑談」ができる人は、
むしろ高い評価を得ています。
仕事ができる人が実践している「会話のスイッチ」について解説しましょう。
雑談は「長引かせない」から後を引かない
何事も大事なのは「引き際」。雑談も同じです。
話し始めたはいいけれど、話を切り上げられず、いつまでもズルズルと終われない。これもまた、雑談が苦手という人が陥りやすいケースでしょう。
何度も取引先に足を運び、楽しく雑談をして担当者と良くなったつもりでも、いつまでたっても契約につながらない。
一見、コミュニケーション能力が高そうなのに、結果が伴っていない……。
こういう営業マンは、結構いるようです。
これは、雑談の本当の意味を理解していなから生じる問題かもしれません。
雑談はあくまで「ほんの少しの時間」を心地よく埋めるためのものです。
あくまで「場の空気づくり」が目的。
そこで長々と話し込んでしまうと、場が和むどころか、かえってお互いに気疲れしてしまうことも。
ですから長引かせずにサクッと切り上げる。
これも重要な雑談のルールであり、流儀です。
パッと出会って、心地よく話して、サクッと切り上げる。
潔い終わり方も場の空気づくりには欠かせません。
立つ鳥跡を濁さず。
後味のさわやかさが心地よい余韻となって残り、相手に好印象を与えることもあるのです。