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日本を元気にする新・経営学教室

あなたが震災時のリーダーだったらどうするか
論点思考=解くべき課題を定義してから
答えを探すアプローチがこれだ
早稲田大学ビジネススクール教授 内田和成

内田和成 [早稲田大学大学院商学研究科教授],成生達彦 [京都大学大学院経営管理研究部教授],平野光俊 [神戸大学大学院経営学研究科教授],髙木晴夫
【第13回】 2011年5月2日
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 経営コンサルタントと言えば、論理性に優れ、分析力のある頭脳エリートが、顧客の企業が抱える課題に、短期間で最適な答えを出すプロフェッショナル集団と思われている。

 もちろん、これは間違ったイメージではないが、私の経験では、優秀なコンサルタントは分析力や問題解決力に優れているというより、問題発見力に優れていることが多い。

 なぜなら、企業の経営に当たって、誰か他人が「あなたが解くべき問題はこれですよ」と教えてくれることはない。自分で解くべき問題を見つけ、答えを出して、実行していくしかない。その際、最初に解くべき問題を間違えてしまえば、いくら良い答えを出したとしても、企業の問題解決にはつながらない。

 経営学者のピーター・ドラッカーも、「経営における最も重大な過ちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ」と言っている。この正しい問題あるいは優先順位1番で解くべき問題のことを、「大論点」ないしは単に「論点」と呼ぶ。

あなたがいまこの国のリーダーなら
どのような課題に直面するか

 今回の東日本大震災に当たって、あなたがもし国のリーダーであれば次のような様々な問題に直面する。

 まずは、被害者の救助、並びに生活環境の保証。これは、必ずやらなくてはならないことである。一方で、被災地の復興となると、これはどのような優先順位で何をやるのかが問題になる。元に戻すのが良いのか、海に近い場所には街を作らないようにすべきか、あるいは集団移住を考えるべきかなど、考えるべきことは山ほどある。さらに、これらの問題を国が担うべきなのか、あるいは自治体に任せるべきなのかを考える必要もある。

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内田和成(うちだ かずなり) [早稲田大学大学院商学研究科教授]

東京大学工学部卒、慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空を経て、1985年ボストンコンサルティンググループ(BCG)入社。2000年6月から04年12月まで日本代表。09年12月までシニア・アドバイザーを務める。BCG時代はハイテク・情報通信業界、自動車業界幅広い業界で、全社戦略、マーケティング戦略など多岐にわたる分野のコンサルティングを行う。06年4月、早稲田大学院商学研究科教授(現職)。07年4月より早稲田大学ビジネススクール教授。『論点思考』(東洋経済新報社)、『異業種競争戦略』(日本経済新聞出版社)、『スパークする思考』(角川書店)、『仮説思考』(東洋経済新報社)など著書多数。ブログ:「内田和成のビジネスマインド

 

成生達彦(なりう たつひこ) [京都大学大学院経営管理研究部教授]

1952年生まれ。78年横浜国立大学大学院経済学研究科修士課程卒業、81年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修学、89年米国ノ-スカロライナ州立大学大学院卒業(Ph.D.)、81年南山大学経営学部に就職、94年に教授、同年京都大学博士(経済学)、98年京都大学大学院経済学研究科教授、2006年京都大学大学院経営管理研究部教授、2008年~09年京都大学大学院経営管理研究部研究部長。主著に『ミクロ経済学入門』など。

平野光俊(ひらの みつとし) [神戸大学大学院経営学研究科教授]

1980年早稲田大学商学部卒業、94年神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了、98年同大学院博士課程修了、博士(経営学)、2002年から同大学院助教授、2006年から現職。経営行動科学学会会長、日本労務学会常任理事、日本労働研究雑誌編集委員。主著に『日本型人事管理』中央経済社。


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