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注目の最先端データ分析企業が
トランプ政権と最も近い位置にいる不安

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第427回】 2017年3月22日
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スノーデン氏が属していた
NSAのコア技術と同レベル

2011年に同社がYouTubeにアップした政府向けテクノロジー会議での同社講演からキャプチャ(www.palantir.com)

 2017年にIPOを果たすと予想されるテクノロジー・スタートアップの中で、もっとも注目を集めているのは、「パランティア・テクノロジーズ」(Palantir Technologies)だろう。

 シリコンバレーを拠点にする同社は、データマイニング技術を開発する。多様なデータを大量に集め、それを分析して探しているものを見つけたり、パターンを見いだしたりするという技術だ。同社は、ペイパルの共同創業者で有名な投資家であるピーター・ティール氏が2004年に共同創設した。

 同社の企業評価価値は、現在200億ドル。普通ならば、IPOが待たれる企業への期待は大きいものだろう。だが、パランティアに関しては、明るい注目ばかりが集まっているわけではない。なぜなら同社のデータマイニング技術は政府の諜報活動、ことに個人を対象にしたスパイ活動に最適なものだからだ。

 パランティアのキー技術は、「XKeyscoreプログラム」である。同社は、現在の顧客を大きく政府と金融業界とに分けているが、XKeyscoreは、エドワード・スノーデン氏が2013年に明らかにしたNSA(国家保障安全局)の監視プログラムにも利用されていたことが知られている。

 このXKeyscoreプログラムでは、互いに無関係な大量のデータを集めて分析し、その中からパターンを見いだす役割をする。たとえば、メール、チャット、ウェブブラウジングの軌跡、写真、文書、ボイスコール、ウェブカメラ、キーボードの操作などがそうしたデータに含まれる。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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