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知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴

世界で注目される日本の漢方医学
保険はずし議論は時代の流れに逆行

早川幸子 [フリーライター]
【第8回】

 現在、私たちが受ける「医療」の中心は、欧米から入ってきた西洋近代医学だ。しかし、西洋医学も万能ではない。そもそも、医療はすべて不確実なものだが、西洋医学で治らない病気の改善を漢方医学に求める人もいる。身近な例でいえば、風邪をひいたときに葛根湯をドラッグストアなどで自費購入している人もいるだろう。

 その漢方薬だが、多くは健康保険が使えるということをご存知だろうか。

エキス剤148種類だけではなく
生薬200種類も健康保険の対象

 漢方薬が、はじめて健康保険の適用を受けたのは1967年。当時の医師会長、武見太郎氏の働きかけによって、まず4種類の漢方薬が健康保険に認められ、1976年に一気に適用が拡大された。

 西洋医学は検査などで病気の原因をみつけ、その原因を薬や手術で直接的に取り除くことで病気を治そうとする。一方、漢方医学は自然治癒力や抵抗力を高めて病気を治していくのが特徴。その患者の体質や自覚症状にあった方法で、身体全体の調子を整え、間接的に病気を治していこうとする。

 そうした手法の違いによって、「漢方薬を飲み始めたら更年期障害の症状が軽くなった」「アトピー性皮膚炎のかゆみが漢方薬でとれた」という例はあとをたたない。

 漢方薬の原料は、当帰(とうき)や麻黄(まおう)などの自然由来の植物で、これを乾燥させたものを「生薬(しょうやく)」という。昔の人は、この生薬を組み合わせて煎じて服用していたが、現在は生薬のエキスを抽出して粉末状にしたエキス剤も増えている。

 中には、健康保険ではエキス剤しか利用できないと誤解している人もいるようだが、生薬そのものも認められている。現在、健康保険の適用がある漢方薬は、エキス剤が148種類、生薬は約200種類まで増えており、かかった費用の3割(70歳未満の場合)の自己負担で利用できる。

 ただし、街中にある漢方薬局などで、医師免許のない店員に漢方薬を処方してもらっても健康保険の対象にはならない。化学薬の処方と同様に、まずは病院や診療所で診察を受け、医師に漢方薬の処方せんを書いてもらう必要がある。

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早川幸子(はやかわ・ゆきこ) [フリーライター]

1968年、千葉県生まれ。明治大学文学部卒業。編集プロダクション勤務後、99年に独立し、以後フリーランスのライターとして女性週刊誌やマネー誌に、医療、民間保険、社会保障、節約などの記事を寄稿。現在、ダイヤモンドオンライン「知らないと損する! 医療費の裏ワザと落とし穴」、医薬経済社「ウラから見た医療経済」などのウェブサイトに連載中。13年4月から朝日新聞土曜版be on Saturday(青be)の「お金のミカタ」を執筆。「日本の医療を守る市民の会」発起人。


知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴

国民の健康を支えている公的医療保険(健康保険)。ふだんはそのありがたみを感じることは少ないが、病気やケガをしたとき、健康保険の保障内容を知らないと損することが多い。民間の医療保険に入る前に知っておきたい健康保険の優れた保障内容を紹介する。

「知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴」

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