
日本では年間約10万人が発症するといわれる乳がん。女性のがん種別罹患率で最も多い。多くの人がかかり得る病気だからこそ、正しい知識のもとで正しく備えることが重要だ。自身も乳がん罹患経験があるファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんが意外と知らない「お金の備え方」についてわかりやすく解説する。※本稿はうだひろえ(著)、 聖路加国際病院乳腺外科部長 吉田 敦/ファイナンシャルプランナー〈CFP〉 深田晶恵(監修)『乳がんにまつわるお金の話』(KADOKAWA)の一部を抜粋、加筆したものです。
入院なしでの出費も多い「がん治療」
いつ、どんなお金がかかるの?
女性がかかるがんで、最も多いといわれる乳がん。40~50代の女性に多いのも特徴の一つだ。治療のために仕事を休むとなると、お金の心配も付きまとう。
例えば、病気にかかったときに備えて医療保険に入っていたとしても、「入院1日5000円」などの給付金は入院した場合にしか支払われない。
一方でがん保険の場合、「がん診断給付金」としてがんと診断されたら50~100万円が給付されることが多い。治療費や通院代などをカバーする心強い存在だ。
具体的にどのように治療が進んでいくのかを踏まえて、かかるお金を見ていこう。備える上でのポイントも明確になってくるはずだ。
自身も乳がん経験者であるファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんがわかりやすくアドバイスする。

