きょう(5月26日)発売の「週刊文春」で驚くべき海産物汚染の実態を書いた。
国際環境NGOのグリーンピースが一ヵ月弱かけて調べた海産物への放射能の影響と、それをもとに政府に取材したのが記事の内容だ。詳細はぜひとも「週刊文春」で確認し、私たちの食卓にのぼる魚介類の実態について本当のことを知ってほしい。
さて、広い範囲にわたって海水が放射能に汚染されていることは政府の調査でもわかっている。文部科学省によるサンプリング調査は連日行なわれ、5月以降は核種ごとの濃度も公表されるようになっている。
ストロンチウム90については
まったくの調査不足
だが、それでは十分とは言いきれない。比較的測定の簡単なセシウムについてはどうにか公表が続いているが、半減期の長いストロンチウム90についてはほとんど何も調べていないのが実情だからだ。
ストロンチウムについて触れたのは、せいぜい次の朝日新聞の記事程度である。
〈東京電力は8日、福島第一原発の敷地内や周辺の海で4月18日に採取した土や海水から、放射性物質ストロンチウム90を初めて検出したと発表した。
半減期が約29年と長いうえ、化学的にカルシウムと似ていて、体内に入ると骨にたまる傾向がある。原発敷地外で放射能モニタリング(監視)を行っている文部科学省も今後、海洋のストロンチウム調査を実施するという。
(略)