海水では、同原発5、6号機の放水口北側30メートルの地点で、濃度限度の約0.26倍に相当する1リットルあたり7.7ベクレル、沖合15キロでは約0.15倍に相当する4.6ベクレルだった。原発から大気中に放出されたものが海に落下したか、原発から海に流出した高濃度汚染水に含まれていたとみられる。

 文科省は3月中旬、福島県浪江町と飯舘村の土壌サンプルを採取し、最大で1キロあたり32ベクレルのストロンチウム90を検出した。だが、海水での調査は実施していない〉(朝日新聞/2011年5月9日付)。

人間にとって厄介な性質、
生物学的な毒性も極めて高い

 骨などに蓄積しやすいストロンチウムはセシウムと違って一度体内に取り込まれると排出されにくい。よって、海洋生物がそれを取り込んだ場合、食物連鎖と生物濃縮によって被害が拡大する恐れがある。そのために必要なことは、当然ながらその原因を取り除くことである。

 だが、その原因である放射能の外部放出の停止はどうやら難しそうだ。メルトダウンをいまさら認めたような日本政府が、福島第一原発の原子炉の実態を正確に把握しているとは思えないし、それを停止させる技術をもっているとは考えられないからだ。

 となると、国民が身を守るために必要なのは、自ら判断し、自らが自らを防衛することに他ならない。だが、特段、何の情報もないストロンチウムから、私たちはどうやって身を守ればいいのだろうか。

 現時点で、政府・地方自治体の把握しているストロンチウム情報は以下の通りである。「週刊文春」での私と取材記者らの取材を参考にすれば、以下のようにまとめられる。