日本を守るには
報復攻撃の条項の付記を

「私は専守防衛なる言葉を残存させたうえで、『報復攻撃』のあり方について、付記として、きっちり明文化する案を提唱したい。専守防衛は平和憲法の精神に合致するから国民合意ができているし、自衛隊のPKO派遣もやりやすい。侵攻とは考えられないから、国民も納得し、反戦デモも生じない。しかし、今の専守防衛だけでは、有事には自滅する危険性がある。だから報復攻撃の条項を付け、そのうえで報復攻撃を含めた日米安保条約の徹底的改正をすべきでしょう」(同前)

 実際、北朝鮮をはじめとする近隣諸国の動きに対し、専守防衛の解釈を拡大する議論が活発化しており、2006年には当時の麻生太郎外相をはじめとした閣僚が「(ミサイルが)日本に向けられる場合、被害を受けるまで何もしないわけにはいかない」として「先制攻撃論」を提唱。読売新聞がこれを支持する社説を掲載したこともあった。

 さらに昨年7月には「積極的平和主義」を掲げる安倍政権が、臨時閣議によって従来の憲法解釈を変更し、限定的に集団的自衛権の行使を容認することを決定。今後は、自衛隊法や武力攻撃事態法などの改正が進められる可能性も高まっている。  

 そんな状況の中、この4月には米政府が原子力空母を朝鮮半島近海に派遣するなど、北朝鮮に対する強硬姿勢を打ち出している。米国は同盟諸国に対して、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した場合には迎撃する態勢が整ったと通知し、厳戒態勢で備えるよう要請したとも報じられている。

 これに対し日本も海上自衛隊のイージス艦3隻を日本海に展開させるなど、国際情勢はキナ臭さを増している。日本の防衛政策は、大きな転換期を迎えているようだ。