日系企業を経て、外資系証券会社へ勤務後、お金のふやし方を学び、現在、1億円を超える年収がある著者:生形大氏が書いた『9割の日本人が知らないお金をふやす8つの習慣』。本連載では、本書の内容のダイジェストで構成したものを紹介する。

複数の「ストック収入」を持つ

複数の「ストック収入」を持つと
安定的な収入になる

 前回は「フロー収入」と「ストック収入」の違いをご紹介しました。サラリーマンの給与も安定しない「フロー収入」であり、毎月、安定的に収入がある「ストック収入」を持つことが大事だという話です。

 私はこのストック収入の大切さを、ロバート・キヨサキ氏が書いた著書の『金持ち父さん 貧乏父さん』から学びました。お金に働いてもらう仕組みを構築し、いろいろなビジネスで安定的な収入を得るという方法です。そして、それからはさまざまなストック収入作りに取り組みました。

 ストック収入は構築するまでが少々大変なこともありますが、一度作れば、あとは手間があまりかかりません。放っておいてもお金を稼いできてくれます。

 フロー収入の資金を使ってストック収入の仕組みを作り、それらから得た収入を使って、さらにストック収入の仕組みを作る。この習慣を続けるだけで、あとは雪だるま式に収入をふやすことができます。

 ストック収入の素晴らしさを実感したのは、アパートを一棟買って家賃が入ってきた時です。通帳に記帳された数字を見て、「本当に何もしなくても家賃がもらえるんだ」と感動したのを覚えています。

ストック収入は
複数持つことが大事

 私が実際に持っている収入は以下の図の通りです。

 収入を持っているのか最も規模が大きいのは賃貸住宅からの家賃収入です。アパート・マンションを関東や北陸地方で運営しています。
 ただし、賃貸市場は年々厳しくなっていると感じています。人口や世帯数は減少しているのに、節税対策や資産運用として新築アパートが日本中にどんどん建てられているからです。大都市・横浜でさえ木造アパートの空室率が40%を超えているエリアがあるそうです。
 私はエリアの需要と供給をきちんと見極めて、なるべく安定した運営ができる物件を購入してはいますが、それでも徐々に状況が厳しくなっていくでしょう。不動産投資の経営手腕が問われる時代になっています。
 海外不動産、トランクルームや太陽光発電については、こちらの連載でも説明します。

 しかし、いくらストック収入が安定的といっても、多少の金額の変動はあります。また、一度仕組みを作ったからといって未来永劫続くものではなく、市場環境や法制度の変化によって、収入が減ってしまったり途絶えてしまう可能性もあります。

 だからこそストック収入は、リスクを分散するためにも複数作っておくべきだと思います。
 フロー収入は自分の労働が原資になっているので、なかなか複数作ることはできませんが、ストック収入ならば、仕組みの作り方次第でたくさん増やしていくことができます。