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怖いものなしで突き進み、知識を獲得
ワインへの情熱溢れ、レストラン出店
オザミワールド代表取締役 丸山宏人

週刊ダイヤモンド編集部
【第150回】 2011年6月9日
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オザミワールド代表取締役 丸山宏人
Photo by Toshiaki Usami

 ワインに魅せられた男──。オザミワールドの代表、丸山宏人は、まさにそんな男だ。現在、フレンチレストランなど、生産者の思い入れが詰まったワインと、こだわりの料理を提供する複数の業態の飲食店、10店舗を展開する。

 「怖いもの知らずだった」。丸山は昔の自分をこう形容する。

 もともと丸山は料理人だ。人並みに高校に入ったが、その後の目標がなくなっていた頃、街を歩いていると居酒屋らしき店から気合の入った「いらっしゃいませ」の声がした。「なにもない空っぽの状態から脱して」、そんなふうに活気ある仕事をして暮らしていきたいと思った。

 丸山は食に携わる仕事をする母親の姿を見てきたし、料理に興味もあった。そこで調理師学校に通い、フランス料理店へ就職。憧れのフランスに修業に行くべく、仕事と1日3時間くらいの睡眠以外の時間をすべてフランス語の勉強に費やすという生活を7年間続けた。そして1990年、ついに渡仏する。

 ではなぜ料理でなく、ワインの道に走ったのか。引き金の一つはフランスで居候していた先輩のひと言だった。「お前、ワイン知ってるか?」。日本での下積み時代、ワインのことを少しかじっていた丸山は「もちろん知ってますよ」と答えた。が、すぐに知識の浅さが露呈。それがきっかけでワインの勉強もするようになった。
そんな折、料理人としてブルゴーニュの三ツ星レストランで働くチャンスが舞い込んだ。迷わず入店したものの、すぐに重要なポジションが与えられるわけがない。自分のやる気と現実の狭間でジレンマに陥った。

 救いとなったのがワインだった。なにしろ、そこは有名なワインの産地、ブルゴーニュなのだ。自転車を買い、休みのたびにブドウ畑を回った。「これが楽しくて楽しくて」。しかし、店に戻れば現実が待っている。「どうしよう。目の前には畑があって、愛してやまないワインが眠っているのに」。

電話をかけまくり
ソムリエとしての働き口を発掘

 転機となったのは、パリで参加したプロのためのワイン会だ。そこで行われたブラインドテイスティングで、素人の丸山1人が産地や生産年等を当てられたのだ。「頑張ればできるんじゃないか」。ソムリエ転向を決めた。

 「僕は日本のソムリエだけど、雇ってくれませんか」。本当はソムリエではないにもかかわらず、丸山はそう言ってブルゴーニュのレストランに片っ端から電話をかけた。数十軒にかけ、ようやく季節労働者として受け入れてくれる二ツ星レストランを見つけ出した。

 ソムリエであるというメッキはすぐに剥がれ裏方のワイン整理に回されたが、それでも毎日ワインに触れられることがうれしかった。季節労働期間が終わると今度はパリで世界的ソムリエ、フォール・ブラック氏に師事。パリのソムリエ協会にも通い、ワインの勉強に明け暮れた。

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