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週刊ダイヤモンド 企業特集

【企業特集】ローソン
客層を拡大し潜在力を高めた新浪体制
問われる現場の実行力と経営力

2011年6月16日
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新浪剛史氏は社長就任以来、加盟店の強化を積極的に行うとともに、時代の先をいくさまざまな施策を打ってきた。今、東日本大震災を機に、コンビニエンスストアの有用性が再認識されている。それを追い風にローソンは大きく成長を遂げられるか。経営資源を最大限活用し、確実に結果を出していく現場社員の実行力と、それを引き出す経営力が求められる。(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子)

ローソンは今年で36周年。全47都道府県に出店しており、5月には国内装店舗数が1万店を突破した
Photo by Toshiaki Usami

 コンビニエンスストアにはまだまだ伸びしろがある。男性という主要顧客はもちろん、女性層やシニア層のさらなる支持を集められれば──。

 新浪剛史氏が親会社である三菱商事から移り、ローソンの社長 CEOに就任して今年5月で10年目に入った。上の考えを軸として、ローソンは競合との差別化と客層拡大のためにさまざまな施策を打ってきた(下表参照)。

 最近では、2009年に「驚きの商品開発プロジェクト」を始動。そこから生まれたオリジナルデザート「Uchi Cafe SWEETS(ウチカフェスイーツ)」の「プレミアムロールケーキ」は発売から約19ヵ月で累計販売個数1億個を突破する大ヒットとなった。しかも、ローソン全体の女性比率が30%程度なのに対し、プレミアムロールケーキのそれは47%と、客層拡大にも大きく寄与している。

 新浪氏の就任によりローソンの物づくりの体制は大きく変わった。かつてはバラバラの組織の集まりにすぎなかったのが、会社全体で有機的に動けるようになった。上のロールケーキのヒットが典型だが、主要商品群の仮説立案や商品化、販売の最大化策などを、組織横断的に徹底して行えるようになった。社外との関係でも、原材料調達から製法を含めた全工程にローソンが踏み込み、質の向上にこだわる意識が浸透してきた。結果、「独自性や優位性につながるようになっている」と中井一・商品・物流本部長は語る。

 昨年は苦節7年目にして店内調理の全国展開にこぎ着けた。ただし導入店舗数はいまだ四十数店と、10年度中に200店、15年度までに1000店という当初の目標に比べて遅れが目立つ。

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