「学区年収」が物語る
子どもの教育に適した街

 再開発の代表格が学区年収862万円で1位になった上落合小学校だ。その中でも学区を構成する上落合7丁目には、国家公務員宿舎や大手企業の大規模社宅などがあり、特に平均年収が高いエリアとなっている。

 また、新都心としての再開発が行われた結果、企業の進出、法務省や厚生労働省などの合同庁舎も多く、職住近接のニーズを満たしている。さらに、アルーサ、与野ハウスなどの大型施設や商業施設も充実しており、北与野デッキを通ってコクーンシティやさいたまスーパーアリーナまでも徒歩圏という、人気エリアとなっている。

 続いての2位は、さいたま市浦和区の文教地区として知られる常盤小学校(平均世帯年収850万円)で、常盤中学校と共に人気の名門公立学校だ。その他にも浦和区には、仲町小学校(平均世帯年収836万円)、針ヶ谷小学校(同816万円)、岸町小学校(同812万円)があり、埼玉県内の2位から5位を浦和区内の小学校区が占めている。これらの学区に、埼玉県内屈指の高級住宅街である岸町、常盤、高砂エリアが含まれていることも、学区の平均世帯年収が上がる要因と言える。

 また、常盤小学校と針ヶ谷小学校の近くには、東大合格者数が全国的にも上位にある県立浦和高等学校があり、岸町小学校の近くには、県立浦和第一女子高等学校など有名進学校があることもポイントになっている。

 浦和区は、さいたま市の中で最も高層マンションが多く、10階建て以上のマンションが265棟も建てられている。浦和駅周辺の再開発は現在も続いており、2020年には27階建ての超高層マンションが完成予定であるなど、これからの発展も期待できる。さらに、浦和パルコや伊勢丹浦和店のような大型商業施設の充実や、浦和駅から新宿まで最短21分という都心へのアクセスの良さから、都内に通勤する人々にとっても人気の住宅地になる。

 埼玉県は、隣接学区か特定地域での学校選択制を採用している行政区が多いが、選択肢が隣接学区または特定地域の住民に限定されているため、居住地によって学校選択がほぼ決まってしまう。住宅購入動機の1つとして「子どもの教育環境」を挙げる世帯に対して学区内年収を可視化することは、マンション選びの参考になると筆者は考えている。

 詳細が知りたい向きには、スタイルアクトが運営する「住まいサーフィン」の特設ページにて、行政区ごとに上位5校の小中学校を掲載しており、各学区における新築マンションの相場価格も確認できるようにしているので参考にしていただきたい。

◆図表6:埼玉県の行政区別学区年収1位の小学校

(スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント 沖 有人)