禁煙をゴリ押しするIOCとWHOも
小池都知事の応援団に

 東京都の受動喫煙防止条例は、舛添要一前都知事が自民党東京都議団の厳しい反発を受けて即座に引っ込めた経緯がある。今回の厚労省案はそもそも、IOC(国際オリンピック委員会)やWHO(世界保健機関)という「外圧」を受けて、官邸主導で進められた。にもかかわらず、自民党のたばこ族が騒ぎ始めたら案の定というか、紛糾してしまった。

 これまでの都知事も官邸も、そして自民党も「しがらみ」で断念せざるを得なかった、「たばこ」というタブーに躊躇なく切り込むというのは、小池都知事の「しがらみなき政治家」のブランディングをより確かなものにする、というのは言うまでもないだろう。

 15日の自民党厚労部会で、塩崎恭久厚生労働相は「まったく厚労省案のままでいくことはあり得ない」と述べ、自民党案に歩み寄る考えを示したという。

 以前もこのコラムで述べたが、IOCと WHOは「オリンピック開催」というニンジンをぶらさげて、次々と開催都市の「全面禁煙化」に成功させてきた。その政治的圧力たるやすさまじく、日本よりも数倍したたかな外交を展開する中国やロシアもあっさり屈したほどだ。

「ニンジンはいただくが、お前らのルールには従わないぜ」というのが自民党たばこ議連の主張。ついに厚労省までそちらへ流れてきて、またもやしがらみに屈するのかと思われたタイミングで、颯爽と現れたのが、小池都知事なのだ。

「スモークフリー五輪」を掲げるIOCやWHOにとって、自民党案は到底承服できる内容ではない。1ミリたりとも譲歩しないのは会場問題でも明らかで、彼らも小池都知事の応援団になるだろう。

 また、法案通過の道が完全に閉ざされたら、「日本全体で屋内100%全面禁煙とする国際水準の受動喫煙防止法や条例の制定が不可欠」として署名活動をおこなっている日本医師会などの医療系団体や、嫌煙家たちが今の勢いをそのままに、都民ファーストの会支持へ回ることも考えられる。

「小池劇場」の舞台が整いつつあるのは間違いないようだ。