ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
世界のアニマルシェルターは、 犬や猫を生かす場所だった。
【第1回】 2017年5月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
本庄萌

世界のアニマルシェルターは、犬や猫を生かす場所だった

1
nextpage

アメリカのロースクールで学び、現在、一橋大学大学院で動物福祉を学ぶ、法学研究者の卵、本庄萌さんが、高校生から現在まで世界8ヵ国のアニマルシェルターを巡り、その現状を『世界のアニマルシェルターは、犬や猫を生かす場所だった』という一冊にまとめました。構成・編集を担当したのは、『盲導犬クイールの一生』の著者、石黒謙吾さん。お二人の対談は犬や猫から、家畜、野生動物、法律、環境問題まで大きく広がっていきました。(写真・石郷友仁)

イギリスで高校2年で職場体験に行ったシェルターでこの道だ!と

本庄萌(ほんじょう・もえ)
1987年生まれ。犬や猫のみならず動物全体の保護に関する研究を続ける、法学者の卵。京大法学部卒業後、アメリカのロースクールで動物法を学ぶ。帰国後の現在も、一橋大学大学院に在学中。15年間の海外生活中、イギリスでの高校生時代にアニマルシェルターを訪ねたことで、動物保護の道に進むことを決意。その後、10年かけて、日本はもとより、動物保護先進国の、アメリカ、ドイツ、イギリスをはじめ、スペイン、ロシア、ケニア、香港と、8ヵ国のシェルターを巡り、さまざまに進化する現状を見続けた。人と動物たちのより良い関係を願って、研究、提言などを行っている。

石黒 3年半がかりでついに本ができましたが、いまどんな気持ちですか?

本庄 学生が本の出版を目指してプレゼンテーションを行う大会「出版甲子園」でグランプリをいただいて、初めて「本になる」と聞いたときから「本当だろうか」と思っていましたが、まだ信じられないような気分です。アメリカのロースクールにいた頃でしたが、そのために一時帰国して、パワーポイントで作った資料で無我夢中でプレゼンしました。スペインのシェルターで湧き上がった動物保護への気持ちを、多くの人に共有していただきたくて必死でした!(笑)

石黒 僕は普段、著書以外でも自分の作りたい本をプロデュース・編集していて、版元からの依頼で本作りすることはめったにないのですが、この本について、ダイヤモンド社の担当編集者・土江さんから連絡があったときは、その内容を残すことに深い意義を感じて、ふたつ返事で「ぜひ!」と思い、構成・編集をやらせていただきました。そしてこの間に、2ヵ国増えたわけですね?

本庄 はい。そうなりますね。巡った順番で言いますと、イギリス、日本、ロシア、アメリカ、スペイン、ドイツと、まずここまでで6ヵ所です。ここで本が出ることになり、そのあと、ケニア、香港の2ヵ国が増えて、全部で8ヵ国となりました。

石黒 訪れたシェルターの数で言ったら?

本庄 1つの国でいくつかのシェルターに行ってることもありますから、20以上になります。当然、日本が一番多くて、7ヵ所ですが。

2001年にオープンしたドイツのシェルター「ティアハイム」

石黒 そもそものきっかけはいつなんですか?

本庄 高校生の頃、親の仕事の関係でイギリスに住んでいました。それまで、犬のトレーナーになろうと思っていたのですが、高校2年の授業で職場体験があり、そのとき、指定されて行ったのが、アニマルシェルターだったんです。そこでのボランティア体験でこの道に進もうと決めました。

石黒 犬や猫をはじめとするペットの保護問題では、日本では昔ながらの一般的なイメージで「保健所ー殺処分」のような重苦しいイメージがありましたが、そういうことは気になったりは……?

本庄 私も漠然とそういうものなんだろうなあとは思っていたのですが、最初にイギリスだったのがよかったのかもしれませんね。とにかく、明るくてキレイでみんな家族で来てたりして、うわー、こんなところなんだって思えたことが。

快適に散歩できるよう工夫されたドッグウォーキングエリア(イギリス)
左はシェルターに併設されたチャリティーショップ 右が動物病院(イギリス)

石黒 なるほど、たしかにそれは言えるかもしれませんね。その次に、日本のシェルターを訪れたんですよね。どうでした?

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
新・独学術

新・独学術

侍留啓介 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2017年6月

<内容紹介>
「ビジネスに必要な教養」をすべて最速で身につける! 「思考力」「知識」「論理力」「英語力」……仕事に使える知的リソースを最大化する方法とは? 外資系エリートの世界で次々と降りかかる難題を解決するために駆使してきた最も合理的な「頭の強化法」。これが現代ビジネスマンに最も求められる「知性」の磨き方!

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍

(POSデータ調べ、6/18~6/24)



1987年生まれ。犬や猫のみならず動物全体の保護活動に関する研究を続ける、法学者の卵。 
京都大学法学部卒業後、アメリカのロースクールで動物法を学ぶ。帰国後の現在も、一橋大学大学院に在学中。 
15年間の海外生活中、イギリスでの高校生時代にアニマルシェルターを訪ねたことで、動物保護の道に進むことを決意。 
その後、10年かけて、日本はもとより、動物保護先進国の、アメリカ、ドイツ、イギリスをはじめ、スペイン、ロシア、ケニア、香港と、8カ国のシェルターを巡り、さまざまに進化する現状を見続けた。 
人と動物たちのより良い関係を願って、研究、提言などを行っている。


世界のアニマルシェルターは、 犬や猫を生かす場所だった。

日本の保健所で平成27年度に殺処分された犬猫の数は、約8万。たった今も、1時間に9匹のペースで犬猫の命が奪われている計算になります。ところが「世界の保健所、アニマルシェルターは動物の命を救える場所」と著者が知ったのは、 17歳のときにイギリスの保健所を訪ねてから。
そこから、8カ国合計25カ所わたるアニマルシェルター世界紀行は始まりました。世界中を巡って見聞きした、明るくきれいな施設や先進的なシステムを紹介し、ひとりでも多くの人にアニマルシェルターについて知っていただき、日本の現状が少しでも良くなるよう、そのヒントとなるような情報をお伝えしたいと思います。

 

「世界のアニマルシェルターは、 犬や猫を生かす場所だった。」

⇒バックナンバー一覧