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ザッポス最強伝説 Part2~アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

ザッポス伝説には、日本人が
原点回帰するためのヒントが詰まっている
――セイノーホールディングス・田口義隆氏

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第9回】 2011年7月1日
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2010年12月の発売以来、日本でもザッポスおよびトニー・シェイのファンを増殖させている書籍『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』ですが、数回に渡り、日本のさまざまな層のザッポス伝説ファンの情熱を紹介。ベンチャー、顧客サービス、企業文化、生き方など、同書を多様な視点から読み解いていきます。今回は、物流業界のリーダーである西濃運輸グループを率いるセイノーホールディングス株式会社社長の田口義隆氏にお話をうかがいました。

震災の経験が原点回帰への
思いを呼び起こさせた

田口義隆(たぐち・よしたか)氏
セイノーホールディングス社長兼西濃運輸代表取締役。1961年4月生まれ。1985年、西濃運輸に入社。1991年に常務、1996年に専務、1998年に副社長を経て、2003年に社長に就任。2005年に持ち株会社制へ移行し、セイノーホールディングスへ商号を変更。新設された西濃運輸の代表取締役を兼務。

 「3月11日の東日本大震災時には、我々は直ちに全員に『絶対に安全を確保しなさい、自分、家族、そして顧客の順に』と指示しました。ところが、余震があるにもかかわらず、被災地の社員は会社に来てお客様が困ってないか確認をしてくれました。こちらが大丈夫かと心配しても、平気ですと言うのです。

 被災地では、太平洋側の道路の多くが寸断され、安全確保が難しく、被災地輸送に苦慮していました。現場の路線社員が『遠回りですが、新潟から山越えでならいけます』と言ってくれて、3月14日から被災地輸送を始めることができました。

 こうした社員の動きはありがたかったですし、感動しました。業務上の命令でもないのに、被災地の人々、お客様のためにと考える社員に誇りを感じました。

 個人としては大変な苦労だと思います。しかしながら、自分の使命・原点を自ら感じて、個人としての懸念は拭い捨ててでもこれをやり遂げる。鍵はこうした『公(おおやけ)の気持ち』ではないかと思います。東日本大震災によって、我々の会社もおそらく日本人の多くの人も、こうした公の気持ちに原点回帰するきっかけとなったのではないかと思います」

 自社の東日本大震災での経験をこのように語る田口氏は、『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』には、日本人が原点回帰する重要なヒントが詰まっていると言います。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


ザッポス最強伝説 Part2~アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか

12月の発売以来、日本でもザッポスおよびトニー・シェイのファンを増殖させている書籍『顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説』。数回に渡り、日本のさまざまな層のザッポス伝説ファンの情熱を紹介していく。ベンチャー、顧客サービス、企業文化、生き方など、同書を様々な視点から読み解く。

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