経営×総務
社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント
【第14回】 2017年6月6日
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笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

デキる上司は食事に気を遣う!若手にお勧め「背伸び食生活」

「なにを食べたいか」よりも「こっちの方がお得!」でメニューを選んでいませんか?

管理職は食事管理に強い関心
一方で若手は食への投資が不足ぎみ

 食の研修を開催すると、若手社員よりも40代、50代の社員の方の参加率が高い傾向にあります。さらに“質問をする”、“相談会にも参加する”となると役職についている人の割合が非常に高くなります。

 役職についていると時間の融通が利くためかと思いきや、実際には外部の方とのアポイントも多く、時間はそれほど自由でもないもの。それでも参加する背景には、自己管理が当たり前のように仕事(生活)の一部になっている様子がうかがえます。

 ですが、研修を主催した総務・人事としては、役職者に向けてというよりも、残業が多い部署や食生活が乱れがちな若手社員に向けて催しているので、開催者側の思惑と実際の受講者の層の違いに、「やはり強制参加にしないと難しいですかね?」なんてボヤキも聞かれます。
 
 年齢を重ねるにつれて食事に投資する意義を感じやすい傾向があるため、どうしても若いうちは健康よりも嗜好重視で食事を選びがちです。さらに、若手にとって食費がネックになっています。独身の方が自由に使えるお金はたくさんあるはずなのに、食に投資しようという発想はあまり生まれないものです。男性と比べると女性の方が食にお金をかける傾向にありますが、それでも「健康に良いから」というよりも「食べたいものを選びたい」という意識が垣間見えます。

お特なセットメニューではなく「好きな物」に忠実に
少しだけ背伸びした食生活のすすめ

 健康に良い食事はそんなにコストがかかるものでしょうか。料理する手間をかけず、外食や中食だけで考えるならば、確かに安く済ませられるものではありません。それに、健康を気遣うとまずは「野菜を食べよう」と思いがちですが、これまであまり食事を顧みなかった人からすると、特に欲してもいないもののためにコンビニで300円以上の追加の出費をすることは非現実的ですよね。

 20代や30代前半で疲れを感じているような身体では、そこから先何十年と続く社会人生活をまっとうすることも危ぶまれます。だからといって、「先行投資」の一言では納得できない人の方が多いでしょう。
 
 そこでおすすめしたいのは、少しだけ背伸びした食生活です。

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笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。最新の情報などはこちらへ。
著書には『甘い物は脳に悪い』『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』がある。
文化放送「オトナカレッジ・健康学科」に隔週木曜日出演中。詳しくはこちらから→オトナカレッジHP
ポッドキャスト「オトナカレッジ・聴く図書館」でも聴けます。番組紹介動画はこちら

 


社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント

かつて社員の病気や体調不良は、自己責任というイメージが強くありました。しかし今、社員の健康上の問題は、会社の経営・業績に大きな影響を及ぼしかねません。この連載では、職種などで異なる「特有な働き方の問題点」、それに伴う「食事の問題点」を紐解きながら、人事・総務部はどのように対処すれば改善すべきか、栄養士の目線から解説します。

「社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント」

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