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嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え
【第41回】 2017年6月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
古賀史健,岸見一郎 [哲学者]

なぜ『嫌われる勇気』は台湾で46万部の大ヒットになったのか?
岸見一郎×古賀史健 訪台記念著者対談

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人口約2400万の台湾で『嫌われる勇気』が46.2万部と大ブレイクしています(『幸せになる勇気』も10.5万部)。人口比で言うと日本の250万部に当たるこれほどのベストセラーは彼の地では10年ぶりとのこと。そんな最中の5月中旬、著者の岸見一郎氏と古賀史健氏が台北を訪れ、数多くのメディア取材やイベントを行なってきました。現地での様子や、日韓との読者の違いなどをお二人にお聞きします!

親との関係を気にする台湾の若者

──まずは、今回の台湾プロモーション全体の感想を聞かせていただけますか?

台北にある「誠品書店・信義店」で行われたトークイベント(左から、古賀史健氏、台湾版の翻訳者である葉小燕氏、岸見一郎氏、司会者の蔡詩萍氏)

岸見一郎(以下、岸見) 本当に歓迎していただき、満ち足りた3日間でした。台湾の皆さんは、『嫌われる勇気』およびアドラー心理学から非常に強いインパクトを受けたようです。それゆえ、私たちが来るのを待ちかねていた様子で、聞きたいことがたくさんある、早く著者たちに会いたいと、そんな雰囲気を非常に強く感じました。

古賀史健(以下、古賀) まず、台湾版の版元である圓神出版の皆さんがとても日本通で、本もしっかり読んでくれていて、この本を凄く愛してくれていることが伝わってきて嬉しかったですね。あと、取材やイベントの際の質問では、アドラー心理学に対する学術的な関心が高かったように思います。いろいろな疑問があるなかで、岸見先生が来るのを待ち望んでいたという印象を強く受けました。

──台湾ではサイン会などで読者の皆さんとも直接触れ合いましたが、日本や韓国の読者と比較していかがでしたか?

岸見 韓国での印象とかなり近いと思いました。いずれも、恩を重んじるとか、親の言うことが絶対だという伝統的な倫理観・道徳観をもっています。アドラー心理学はそれとは真逆の考えではないか、課題の分離を実践すると伝統的な倫理や道徳に反するのではないか、そんな思いを抱いている人がたくさんいた感じです。とくに、多くの若者が親の問題を気にしていることが印象的でしたね。日本の若者が親のことを考えないわけではないでしょうが、親と考えがぶつかったときはもっと自分を主張する傾向が強い気がします。

──たしかに、日本の若者から親の話が真っ先に出てくることはあまりないですね。それよりも自分の人生とか、職場での人間関係に関する悩みが多いと思います。

岸見 親を悲しませたくない、親不孝をしたくないということが若い人の口から出てくるのは、台湾、韓国の特徴といえるかもしれません。

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    古賀史健(こが・ふみたけ)

    ライター/編集者。1973年福岡生まれ。1998年出版社勤務を経てフリーに。これまでに80冊以上の書籍で構成・ライティングを担当し、数多くのベストセラーを手掛ける。20代の終わりに『アドラー心理学入門』(岸見一郎著)に大きな感銘を受け、10年越しで『嫌われる勇気』の企画を実現。

     

    岸見一郎[哲学者]

    きしみ・いちろう/1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の哲学(西洋古代哲学、特にプラトン哲学)と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的にアドラー心理学や古代哲学の執筆・講演活動、そして精神科医院などで多くの“青年”のカウンセリングを行う。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問。


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