●魅力1●
企業からプレゼントがもらえる!
→3.5社に1社が導入済みで制度の拡充を図る企業も!
株主優待とは、上場企業が株主に対して、1年に1~2回、自社の商品や金券など様々な商品を進呈する制度のこと。6月下旬時点で、上場企業の約3.5社に1社が導入しており、また、優待獲得に必要な単元株数を引き下げるなど、制度の拡充を図るところも増えてきている。
優待品が自宅に届く時期は、各社まちまち。権利確定後2ヵ月くらいの企業もあれば、半年後のところもあるが、「約3ヵ月後」というケースが一番多いようだ。
●魅力2●
「配当+優待」の利回りなら年利10%も夢じゃない!
→好業績で高利回りの銘柄なら長期保有するのも手!
株主優待は、インカムゲイン(配当や利息などによる収入)狙いの投資としても魅力的。配当金に優待の商品価格を合わせると、実質の利回りがグンとアップ、買いタイミングによっては年利10%を超えるというケースも!
ただし、何らかの原因で株価が大幅下落し、それゆえ利回りが高くなっているという場合もある。“数字”だけを見て飛びつくのではなく、業績などのチェックもお忘れなく!
●魅力3●
株主優待限定の商品がもらえることも!
→“限定好き”にはたまらない!株主だけのお楽しみ商品も
アサヒビールの「株主限定ビール」やタカラトミーの「オリジナルトミカ」など、企業によっては毎回、株主用に特別に作った製品を優待品として提供してくれるところもある。これを楽しみにする優待投資家は多く、ものによっては後々、プレミアムが付く可能性も!?
さらに、厳密には優待ではないが、株主総会に出席すると非売品のグッズがもらえたり、株主限定のイベントに参加できたりといった特典を得られることもある。
◆優待情報のスペシャリストに聞く!優待品のトレンドは?◆
「IRマガジン」編集長の水口ひとみさんによると、優待種別のランキング(上表)は、ここ数年、ほとんど変わっていないという。
また、近年の傾向としては「幅広いジャンルの優待品を組み合わせて選択肢を設ける企業や、長期保有すればその年数に応じて優待内容がグレードアップする制度を導入する企業が徐々に増加しています」(水口さん)。
●優待種別ランキング ※11年5月末時点(野村IR調べ)
順位 ジャンル 社数
1位 金券・ギフト券など 350社
2位 食品 324社
3位 趣味・娯楽・教養 214社
4位 日用品・家電など 189社
5位 食事券 152社
(取材・文/肥後紀子)
*ダイヤモンド・ザイ2011年9月号に掲載。特集は「買いの電力株5&高配当株20」。そのほか「読者20人の毎月分配型ファンドの損得をメッタ斬り!」「新興国株&資源の買い方・売り方」なども掲載。特別付録は全1033銘柄を完全掲載した「株主優待大カタログ2011」。