一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』が、そのノウハウを駆使して、6回連続のオンライン講座「株の学校」を開校! 株の基礎知識や“7つの儲け方”を、ザイのアナリスト2人が徹底解説した。この記事では第6回の中身を一部お届けする。今回のテーマはズバリ「株主優待」。株主優待の利回り計算法や保有株数に応じた優待内容の変化、優待株を選ぶ際の注意点などについて、プロが分かりやすく説明した。(ダイヤモンド・ザイ編集部)
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⇒「株主優待って減ってるんじゃ…」→まさかの“新設ラッシュ”の背景をプロが解説【株の学校 第6回:その3】
※各種データは講座開催時のもの。
押さえておきたい優待利回りの計算法!
保有株数で優待内容は変わる?

ザイ優待アナリスト 小林大純(こばやし・ひろずみ) 早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社などを経て2022年6月より現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。

ザイ配当アナリスト 仲村幸浩(なかむら・ゆきひろ) 立教大学経済学部卒業。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。証券会社や金融情報サービス会社を経て2023年10月より現職。マーケットアナリストとして各種メディアで活動中。

次は、実際の『ダイヤモンド・ザイ』の誌面をもとに、株主優待銘柄の見方を学んでいきましょう。
上のスライドは、6月末が権利確定日だった銘柄の一つ、ドン・キホーテの運営会社「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」について、『ダイヤモンド・ザイ』の2025年4月号の掲載誌面の切り抜きです。

まずは銘柄名の下に、「6月末」と「12月末」とあります。この銘柄は6月末だけでなく、12月末にも株主優待がもらえることを示しています。
何がもらえるかは、一番下の「優待内容」に書いてあります。この銘柄を100株持っていると、2000円相当の電子マネーがもらえます。

この場合の利回りの計算方法も見ておきましょうか。株主優待のみに着目すると……。

はい、株主優待の利回りは「優待額÷投資額」です。優待額は先ほどの2000円が年2回なので、2000円×2回で4000円。投資額は、上のスライドの銘柄名の左下にある株価4318円が100株分なので、4318円×100株で43万1800円です。

4000円÷43万1800円なので、株主優待の利回りは0.93%ですね。

そうです。あとこの銘柄は株主優待だけでなく、配当ももらえます。その配当についての利回りが、上のスライドの写真の右下に書いてある0.79%。これと先ほどの優待利回り0.93%を足したものが、「優待+配当利回り」で1.71%となっています。

このように、株主優待も何かモノがもらえるというだけで考えるのではなく、金額に換算してみると、どれだけオトクかが分かりやすいですよね。

配当はお金なので、特に利回り重視で銘柄を選ぶことになりやすいですが、株主優待はモノやサービスが多い。となると、そのモノやサービスがどれだけ役に立つかや嬉しいかは人によるので、特に株主優待の場合は利回りは一つの目安、くらいに考えておくといいかもしれません。

たしかにそうですね。例えば、自分がよく使っているお店で使える買い物券だったら利便性高いですね。

逆に、株主優待の利回りは高くても、もらえるモノがあまり自分は使わない商品だったりすると、その人にとっての価値は高くなくなってしまいますよね。