ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

携帯電話のSMS相互接続で
ユーザーの乗り換えは進むか

週刊ダイヤモンド編集部
2011年7月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
SMS相互接続で便利にはなったが、市場に与えるインパクトは大きくない(写真と本文は関係ありません)

 7月13日より、NTTドコモやau(KDDI)などの携帯電話5社は、電話番号あてに短文を打ち込める「SMS(ショートメッセージサービス)」の相互接続を始めた。電話番号さえわかれば、異なる通信事業者間でも、短文がやり取りできるようになった。

 SMSは、インターネットを利用する一般的な“携帯メール”とは異なり、電話の回線交換方式を使う。最大で全角50~70文字の短文を送受信でき、受信は無料だが、送信は1通当たり2.1~3.15円かかる。今回、2.1円のイー・モバイルを除き、4社で3.15円に大幅値下げされた。

 もともとSMSの相互接続は、携帯電話の番号を持ち運べるようにしたMNP(番号ポータビリティ制度)を加速する施策として、総務省が後押ししていた。だが日本では、MNPが導入された2006年には携帯メールで事足りていたうえ、eメールのアドレスを管理するISP(接続事業者)とは利害調整でもめ続けた。また、通信事業者も「日本では、SMSの使用頻度が低いので、本音ではやりたくない」(大手通信事業者の幹部)と、話が進まなかった。

 ところが、かつてSMSに猛反対していたソフトバンクモバイルが、米アップルのiPhoneが大ヒットして態度を一変させたことから、09年の秋になって急に話が動き始めた。ソフトバンクは、競争力のある新端末を手にしてMNPによるユーザー増が見込める立場になったためにSMS推進の側に回ったのだ。確かに、携帯メールのアドレスを変更しても、電話番号が変わらなければSMSで連絡できるので、機種変更に対する心理的なハードルは下がる。

 もっともSMSは、文字数の制約があることもあり、あまりビジネス用途には向かない。しかも、国内外で増えるスマートフォンは、映像も送れるインターネットメールが中心であり、文字だけのSMSは見劣りする。今となっては、これだけでMNPが活性化することはなさそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁)

週刊ダイヤモンド

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月21日号 定価710円(税込)

特集 天才・奇才のつくり方 お受験・英才教育の真実

お受験・英才教育の真実

【特集2】
村田 vs TDK
真逆のスマホ戦略の成否

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧