サッカー天皇杯見どころの一つ「番狂わせ」はなぜ起きる

 21日に行われたサッカー天皇杯2回戦では、J1のチームが下位のカテゴリーで戦うチームに敗れる番狂わせが相次いだ。

 仙台は関東大学1部の筑波大学に2-3で、札幌は福島県1部のいわきFCに2-5で、甲府はアマチュアトップのカテゴリーである日本フットボールリーグ(JFL)のヴァンラーレ八戸に0-1で、FC東京はJ3のAC長野パルセイロにPK戦の末、敗れた。

 今大会のポスターには人気サッカーマンガ『GIANT KILLING』のイラストと作中のセリフ「これはお前達のジャイアントキリングの始まりだぜ」がコピーに使われているが、その通りの出来事が起こったのだ。

意外性が見どころのひとつ
天皇杯で番狂わせ続出

 また、勝ちはしたもののJ1のチームが格下のチームに苦戦するケースが少なくなかった。現在J1リーグの首位を走る柏は、JFLのブリオベッカ浦安に1-0で辛勝、磐田もJFLのHonda FCにPK戦でやっと勝った。浦和はJ3のグルージャ盛岡に3-2と詰め寄られたし、新潟は関西1部のバンディオンセ加古川に、広島はJ3の鹿児島ユナイテッドに1点差の苦戦を強いられた。

 4月から始まった天皇杯本大会には88チームが出場。その内訳はプロのJ1・18チーム、J2・22チームの計40チームに、47都道府県の代表とアマチュア王者(JFL優勝=Honda FC)の48チームだ。47都道府県代表にはプロとアマチュアの選手が混在するJ3、アマチュアのJFL、地域リーグ、都道府県リーグのチーム、大学のチームが含まれる。

 この48チームが4月下旬の1回戦を戦い、勝ち残った24チームとJ1、J2のチーム(計64チーム)で2回戦が行われた。ここでカテゴリーを超えた波乱や接戦が見られたわけだ。