この4本の柱に働きかけていくことで、職場の結束力は強化されます。その結果として、「戦えるチーム」になり、結果を変えることができるのです。職場を改革するための課題に取り組むのなら、結束力をつくることから始めることです。

 そのために、どうやって働きかけていくか、今後、この連載でご紹介していきます。

結束力は簡単に壊れてしまう

 結束力は、団結とか「一人じゃない」といった言葉で象徴されるように、メンバーで一つの目標に向かっていく力を表しています。

 「そうだ、みんなでやろう」「よし、一緒に行こう」こうした思いから、メンバーは結束するのです。不思議と危機に直面すると、自然にまとまる傾向が強くなります。

 ところが、残念ながら結束は、長続きしません。まとめようとする人と、まとまろうとする人は、一緒にやっているうちに、互いの違いを知るようになり、互いの短所(欠点)にも目を向けるようになります。当初は気づかなかった細かいことまでも、気になってきます。

 バラバラになってきたとき、「もう一度、しっかりまとめよう」と考えるのですが、そのために、「意見の合わない者を避ける」「貢献度の低い人を追い出す」といったことになりがちです。こうなると、まとまるどころか、かえってバラバラになっていきます。

 また、優秀な人材が集まっている場合、チーム内での競争が熾烈になりすぎ、各自がスタンドプレーに走ることもあるでしょう。チームで目標に向かう、問題を解決するといった姿勢が見られない場合にも、各自が自分の仕事の範囲を、狭く決めつけ、そこから出ようとしないかもしれません。

 このように、さまざまな要因によって、結束力は低下し、バラバラになっていくのです。その最大の原因はリーダーの行動にあると思っています。

 そこで、次回は、結束力が乱れて、バラバラになっていく原因について、反省をふまえてしっかり見ていこうと思います。

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