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野口悠紀雄 未曾有の大災害 日本はいかに対応すべきか

電力制約が今後の生産拡大を制約する

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第24回】 2011年8月4日
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 6月の鉱工業生産指数は、ほぼ震災前に戻った(【図表1】を参照)。

 将来はどうなるだろうか?

 電力制約が長期化する可能性が高いことを考えると、電力との関係が重要だ。

 そこで、まず過去の状況を見ておこう。以下に見るように、鉱工業生産指数と産業用電力需要は、非常に高い相関を示している。

経済危機後に大幅に落ち込んだ
産業用電力需要

 2008年秋のリーマンショックを契機として、輸出が急減し、日本の生産は大きく落ち込んだ。

 鉱工業生産指数は、08年3、6、8月に対前年同月比がマイナスになったが、本格的な下落になったのは08年10月からである。そして、09年1月から4月までは、対前年同月比がマイナス30%を超えた。09年2月には、対前年同月比で、38.5%下落した(【図表2】を参照)。

 このとき、特定規模・産業用の電力需要も大きく落ち込んだ。08年9月から落ち始め、とくに、09年2月、3月は、対前年同月比がマイナス23.7%、マイナス22.9%と大きく落ちた(【図表3】を参照)。

 平均して見ると、電力需要の落ち込み率は、鉱工業生産指数の落ち込み率の3分の2程度である。つまり、生産に対する電力の弾力性(電力使用量が1%変化した場合の生産の変化率)は、3/2程度と考えることができる。

 弾力性が1より大きいのは、生産を落としても必要とされる電力があるからだろう。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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