◇カルピスの「原液」をつくれ

 1日には24時間しかない。同じ時間の中で大量のアウトプットができる人と、そうでない人の違いは、努力や仕事量の差ではなく、「原液」をつくれるかどうかの差である。

 著者はテレビに出演する時間を絞りながらも、「テレビに出まくっている」という印象を人々に与えている。これは、著者がツイッターで炎上させた発言がテレビで取り上げられ、著者不在のままコメンテーターが議論をしているためだ。タダでCMを流してもらうくらいの効果が得られている。

 大事なのは、カルピスの原液をつくることである。濃厚な原液的コンテンツをつくれば、それをマスメディアやネットが薄めて大衆に届けてくれる。つまり、自分の分身が勝手に仕事をしてくれるというわけだ。

 味の薄いカルピスウォーターしかつくれない人生なんてつまらない。原液まみれの濃密な人生を歩むように意識すれば、自分の発言やアイデアに、他人が熱狂して働いてくれる。

◇教養なき者は奴隷になる

 原液をつくるのに必要なのは教養である。教養とは、時代が変化しても変わらない本質的なものを指す。

 原液となる、時代より先のビジョンを著者が提示できるのは、教養の賜物である。疑問に思うことは徹底的に掘り下げてきたそうだ。例えば、ライブドア事件で逮捕され、検察という組織の理不尽さを感じた経験から、著者は検察という組織を、その歴史から海外事例に至るまでとことん調べ上げたという。こうして、知識の幹となる教養を得られれば、枝葉となるさまざまな事象が理解できるようになる。そのうえで、目の前の仕事に教養を具体的に落とし込む意識をもちたい。

 また、骨格となる基礎教養を身につけておけば、「検索する力」と「質問する力」で、新しい知識をいくらでも補完できる。教養以外の情報や知識については、知らなくても「恥」でもなんでもない。すぐに人に聞いたり調べたりすればいい。
 
◆世界最速仕事術
◇すべての仕事はスマホでできる

 多くのプロジェクトを同時にこなし、多動力を発揮するには、仕事の生産性を上げる意識が欠かせない。著者は、関わっているプロジェクトのほぼ100%をスマホでこなしている。仕事の打ち合わせや指示出しなどは、プロジェクトごとにLINEやメッセンジャー、メールを使い分け、その場ですぐ解決している。そのため、仕事の積み残しもなくストレスもたまらない。

 仕事も遊びもコミュニケーションも、スマホで事足りる世の中になっている。わざわざ会社で仕事をする意味はない。「会社に行かなければいけない」、「直接会って話さなければいけない」。こうした時代にそぐわない考えを改めるだけで、仕事は一気に効率化できる。

◇仕事の速さはリズムで決まる

 大量の仕事をすばやくこなすために必要なのは、「速度」よりも「リズム」である。いきなり電話をかけてこられたり話しかけられたりすると、作業を中断せざるを得ない。メールを見て即返信する。LINEでピッピッとやりとりする。せっかく便利なツールを使っているのに、重い添付ファイルの開封に時間がかかると、リズムが途端に乱れてしまう。意味のない長文メールを送ってくる人も同様だ。人のリズムを狂わせる不協和音のような人とは極力つきあわず、ビートを刻むように仕事をパッパとこなすに限る。