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いかにして有事に強いサプライチェーンを構築するか
鍵を握るサプライチェーンBCP確立のススメ

三菱総合研究所経営コンサルティング本部参与 奥田章順
同ビジネスソリューション本部主任研究員 竹本佳弘

奥田章順 [三菱総合研究所経営コンサルティング本部参与],竹本佳弘 [三菱総合研究所ビジネスソリューション本部第2グループリーダー 主任研究員]
2011年8月9日
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三菱総合研究所は、これまで東日本大震災からの復興に関する提言を複数発表してきた。6月7日には、「有事に強いサプライチェーンの構築により、産業力を強化する(鍵を握るサプライチェーン・ガバナンス)」を発表した。本稿はその提言をベースに、主要な論点をとりまとめた。

 東日本大震災では、各所でサプライチェーンが寸断され、自動車、半導体、化学製品など、多くの産業で生産活動が滞ることとなった。そして、生産活動への影響は日本国内はもとより、広く海外にもおよんだことは周知のとおりである。一方で、このことは東北地方をはじめとする日本の製造業が、世界の生産活動においてに、依然、重要な役割を果たしていることを示している。

 わが国製造業が今後も高い国際競争力を維持するためには、今回の大震災の教訓を活かし、有事に強いサプライチェーンの構築を行うことが戦略的に重要となる。

顕在化したサプライチェーンの問題:
ノードの機能停止

 わが国では、これまでもサプライチェーンが地震等で被害を受けた例が複数ある。特に2007年7月に発生した中越沖地震では、自動車部品メーカーである「リケン」の柏崎事業所が被災し操業停止に陥ったことで、国内自動車メーカーのラインが停止した。しかし、東日本大震災によるサプライチェーンの被害は、従来と比べてあまりにも広域かつ甚大、そして同時多発的であった。このため、過去の教訓に基づき産業界が総力を挙げて対応したものの、早期のサプライチェーンの復旧は困難であった。

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奥田章順 [三菱総合研究所経営コンサルティング本部参与]

おくだ・あきのぶ/1983年早稲田大学理工学部理工学研究科修了、三菱総合研究所に入社、自動車・航空機等のインテグレーション産業を中心に、技術戦略、新事業戦略等のコンサルティングを実施。『2030年のニッポン』(共著、日本経済新聞出版社)他。北陸先端科学技術大学院大学客員教授。

竹本佳弘 [三菱総合研究所ビジネスソリューション本部第2グループリーダー 主任研究員]

たけもと・よしひろ/1993年関西学院大学経済卒、総合物流企業に入社後、コンサルティング企業を経て2007年三菱総合研究所に入社、主に製造業のSCMM改革、流通・サービス業の組織・業務改革と情報システム化構想・構築支援を行う。SCC(サプライチェーン・カウンシル)メンバー。


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