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「卵巣、取っちゃってください」
耐え難い痛みに妻は叫んだ

 (世の中に、「健康な小姑」ほど、無神経な存在はいない)

「小姑」とは、夫や妻の姉妹を指す。

 早苗さん(仮名・31歳)は、夫・賢三さん(仮名・38歳)の実家で、布団に寝たまま、声を殺して泣いた。このところ生理がやけに重い。痛みが尋常じゃないのだ。従来の生理痛がレベル1だとしたら、レベル10はあろうか。しかもいきなり下腹部に激痛が生じ、あまりの痛みで固まってしまう。痛み止めを飲むが気休めだ。脂汗をにじませながら、ひたすら時が経つのを待つ。

 今日も、よりによって夫の実家に親戚一同集まった席で、始まってしまった。「ごめんなさい」と謝りながら、血の気の引いた顔で横たわる早苗さんに、夫の8歳上の姉は笑顔で言った。

「ほーんと大変ね。生理痛って。私も結構重い方だったけど、夫の実家に行った時とかはもう忙しくて、痛みを感じている〈暇〉はなかったわ。色々としなくちゃいけないことがあるからね。寝込んでなんかいたら、姑に蹴っ飛ばされちゃうもの(笑)」

 蹴っ飛ばされないだけ、早苗さんは恵まれているとでも言いたいのだろうか。
 だが、早苗さんだって、動けるものなら動きたい。夫の実家で横になっていることは、文字通り、針のむしろに寝かされているのと同じだった。そして2週間後、早苗さんは、婦人科の診療で定評がある女性医師のもとを訪ねた。丁寧な問診と内診、超音波検査の後、医師は言った。