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本気で「人生リセット」する資格

「MBA」編 評価は企業風土次第。好相性はやはり外資系

並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]
【第11回】 2008年3月17日
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 今回はMBAについて取り上げてみよう。

 ちょっと気が利いたビジネスパーソン、言い方を変えれば向上心のある会社員ならば、この存在を無視することはできないだろう。目指すべきか、目指さざるべきか。経営管理学修士号は、ビジネスの現場での生き方にひとつの決断を迫るのである。

 もっともMBAは、日本的な感覚で言えば資格では、ない。その資格が無ければできない仕事=業務独占、その資格者を配置する必要=必置義務ともに、いかなる日本の法律も規定してはいない。MBAが無ければMBAを名乗るのは経歴詐称であり、学歴詐称になるわけだが、そもそもMBAの位置付け自体が、意外と根拠薄弱なのだ。

 また、最近話題の学位詐称との関係でいえば、多くの方が「あなたの経歴をMBAの学位として認めます」といった類の英文スパムメールを受け取ったことがあるだろう。アメリカでは、実体の無い学校が無価値な学位を出すこと自体は、摘発することが難しい。騙される方が悪いし、こんな学位を使った方が、学歴・経歴詐称でクビをきられるのだ。

 確たるメリットが見えないのに、明らかに価値はある資格。MBAは「優しくなければ生きていく資格がない」といったような、自らの存在で意味を閉じる絶対純粋資格である。

MBAホルダーは生意気?

 もうひとつ、問題点を挙げておこう。MBAを評価するかどうかは、多分に企業風土に依存するということだ。日本の名だたるメーカー、金融機関、総合商社も、実はMBAをあまり評価してはいないところが多い。

 むしろMBAに関しては「机上の空論を振りかざす」「企業派遣で留学しても、取得すると転職する」といった悪評もよく聞かれる。

 または、MBAの有無をまったく黙殺する。「生意気になる」といった物言いに関しては、もはや感情の問題だ。もともとMBAは年齢を飛び越えて経営ボードに近づくためのキャリアパスでもあるのだから、生意気をすでに内包しているのだが。

 こうしたディスクールを浴びせ続けられて、日本の現場でMBAたちは少々萎縮し、または少々ひねこびることもある。取引先などで、いやなMBAホルダーに会った経験はないだろうか。傷つけられた自尊心は、MBAの経歴を無益に化学変化させてしまうことがある。いるべきでない場所にいるMBAはミスマッチなのだ。

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並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]

1961年生まれ。青山学院大学フランス文学科卒、放送大学大学院修了、修士(学術)。編集者・執筆者として長年資格取得のテーマを手がけ、関連の著書に「最新 資格の抜け道」、共著に「『資格の達人」「税理士試験免除マニュアル」(いずれもダイヤモンド社刊)がある。


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