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日本を元気にする新・経営学教室

学習性無力感を打破し
自己効力感を高める「制度的リーダーシップ」
―ローソンの改革に見る従業員の元気の回復―
神戸大学大学院経営学研究科教授 平野光俊

内田和成 [早稲田大学大学院商学研究科教授],成生達彦 [京都大学大学院経営管理研究部教授],平野光俊 [神戸大学大学院経営学研究科教授],髙木晴夫
【第28回】 2011年9月5日
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 これまで企業変革を促す人材マネジメントや職場管理のあり方について、5回にわたって執筆してきた。今回で私のコラムも最終回となる。そこでもう一度、人を起点として企業変革を導く「人材マネジメント型企業変革リーダー」のリーダーシップについて考えてみよう。

企業変革をリードする
リーダーの具体的な行動とは何か

 企業変革とは、言い換えればビジネス・システムの改革である。ビジネス・システムとは、①組織の分業・調整の枠組みとインセンティブの仕組みである内部組織管理システム(組織設計、人的資源管理、生産管理、管理会計等)、②他社との分業を促進・制御する取引と利益分配の仕組みである組織間関係システム(マーケティング、流通システム、サプライチェーン、技術、製品開発等)、③経営者のモニタリングと規律づけ、及び企業価値分析の仕組みである企業統治システム(経営戦略、財務会計、ファイナンス等)、以上の3つの個別システムが連結したトータル・システムである。

 そして、人材マネジメント型企業変革リーダーが、ビジネス・システム改革の過程で働きかける人材は3種類のタイプに分けることができる。個々のサブシステムの変革を主導する「高度専門人材」。変革したシステムを愚直に遂行し組織に根づかせる「現場人材」。さらに内部組織管理、組織間関係、企業統治の3つのシステムの補完的連結を再構築する「経営人材」である。

 人材マネジメント型企業変革リーダーとは、図のようにこれら3タイプの人材の人間行動と人材価値に直接的・間接的に働きかけるリーダーである。問題はその具体的なリーダー行動とは何かということである。

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内田和成(うちだ かずなり) [早稲田大学大学院商学研究科教授]

東京大学工学部卒、慶應義塾大学経営学修士(MBA)。日本航空を経て、1985年ボストンコンサルティンググループ(BCG)入社。2000年6月から04年12月まで日本代表。09年12月までシニア・アドバイザーを務める。BCG時代はハイテク・情報通信業界、自動車業界幅広い業界で、全社戦略、マーケティング戦略など多岐にわたる分野のコンサルティングを行う。06年4月、早稲田大学院商学研究科教授(現職)。07年4月より早稲田大学ビジネススクール教授。『論点思考』(東洋経済新報社)、『異業種競争戦略』(日本経済新聞出版社)、『スパークする思考』(角川書店)、『仮説思考』(東洋経済新報社)など著書多数。ブログ:「内田和成のビジネスマインド

 

成生達彦(なりう たつひこ) [京都大学大学院経営管理研究部教授]

1952年生まれ。78年横浜国立大学大学院経済学研究科修士課程卒業、81年京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修学、89年米国ノ-スカロライナ州立大学大学院卒業(Ph.D.)、81年南山大学経営学部に就職、94年に教授、同年京都大学博士(経済学)、98年京都大学大学院経済学研究科教授、2006年京都大学大学院経営管理研究部教授、2008年~09年京都大学大学院経営管理研究部研究部長。主著に『ミクロ経済学入門』など。

平野光俊(ひらの みつとし) [神戸大学大学院経営学研究科教授]

1980年早稲田大学商学部卒業、94年神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了、98年同大学院博士課程修了、博士(経営学)、2002年から同大学院助教授、2006年から現職。経営行動科学学会会長、日本労務学会常任理事、日本労働研究雑誌編集委員。主著に『日本型人事管理』中央経済社。


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好評だった経営学教室の新シリーズ。新たな筆者お二人を迎えて、スタートする。国内市場は成熟化する一方、グローバル化は急速に進展し、新興国の勃興も著しい。もはや、自ら新たな目標を設定し、ビジネスモデルを構築しなくてはいけない時代に突入している。日本企業に漂う閉塞感を突破するには、何がキーとなるのか。著名ビジネススクールの気鋭の教授陣が、リレー形式で問題の所在を指摘し、変革のヒントを提起する。

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