写真:労働新聞(電子版)より

 核開発・ミサイル発射で武力挑発を続ける金正恩・北朝鮮労働党委員長と、「予防戦争」を示唆しながら北朝鮮を抑え込もうというトランプ米国大統領の「チキンゲーム」が、一段とエスカレートしてきた。北朝鮮は、先月、相次いで大陸間弾道ミサイル(ICBM)とされる「火星14」型を二度、試射し、さらには「グアム島」を”標的”にするミサイル発射実験の計画までを言い出した。だが核とミサイル開発にかかる多額の開発資金をどう調達しているのだろうか。

 北朝鮮といえば餓死者が出るほどの貧困国家というイメージが持たれているが、筆者が脱北者や内部情報筋のネットワークを通じて得る北朝鮮経済の実態は違う。国連も北朝鮮の核・ミサイル開発を断念させるために、経済制裁を強め、開発資金の調達にダメージを与えようとしているが、本当にそれができるかどうかは、疑問だ。だが北朝鮮自身もジレンマを抱えている。

闇市場から「統合市場」に成長
「管理費」などが国家財政を支える

 北朝鮮が貧しい国家であることに間違いはない。国民を食べさせるための配給システムは事実上崩壊し、社会主義経済は名ばかりになった。

 しかし、実はここ10年間で経済は右肩上がりに成長している。

 国連が北朝鮮に対して初めて制裁をかけたのが2006年。つまり、国連の制裁下にもかかわらず、経済は成長しているのである。

 その原動力となるのが一般庶民によって作り出された「草の根資本主義」だ。

 その中心がチャンマダンと呼ばれる「ヤミ市場」だ。