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スタバで学んだ「夢の売り方」を使い
イスラエル発コスメを日本で伝道
SABON Japan社長 黒石和宏

週刊ダイヤモンド編集部
【第160回】 2011年9月28日
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SABON Japan社長 黒石和宏
Photo by Toshiaki Usami

 フランス発のロクシタンなど「ナチュラルコスメ」が人気を集めているなかで、注目度が急上昇しているイスラエル発のコスメブランド「サボン」。世界8ヵ国で90店舗以上を展開している。そのブランドを日本において一手に引き受けて販売しているのがSABON Japan社長の黒石和宏だ。

 サボンは高級感とおもてなしの心に溢れた店だ。シャンデリアとアンティーク調の家具を設置したラグジュアリー感がある空間となっており、店舗中央にはエルサレムの職人による石造りの手洗い場「ウオータースタンド」が置かれている。

 お客は必ず店員から「手を洗ってみませんか」と勧められる。ボディスクラブなどで手を洗うとツルツルになる。アーモンドやラベンダーなどの天然オイルを配合しており、ほのかな香りも心地よい。

 店舗では女性の店員がていねいに説明してくれる。多くの店員はサボンが好きなことから入社しており、商品説明をするときも楽しげだ。

将来の独立を目指して
スターバックスにアルバイトで入社

 石黒がサボンと出会うまでには紆余曲折があった。

 「オレは劣等感の塊だった」という黒石は、もともと大阪の名門小学校出身。ただし中学・高校時代は気ままに過ごしたためにおちこぼれになった。そこで一念発起して米国の大学に行ったものの、「卒業したら何をすればいいのかわからなくて不安になり、途中、3年間も休学してしまった」という。

 帰国したのは28歳のとき。「オレもやればできる人間であることを証明したい」という黒石が考えたのは40歳までに独立することだった。

 ふと見たニュースが黒石の運命を決める。スターバックスコーヒーの日本上陸のニュースだった。日本1号店である銀座店がオープンした1996年8月2日、お客として店舗に行き、そのスタッフが一生懸命働いている姿に心を打たれる。「この職場で働きたい」と心から感じたという。

 すぐに就職したいとの手紙を書き、アルバイトとして社会人の第一歩を歩み始めた。

 朝から晩までみっちり働いた。黒石の真剣な仕事ぶりは有名で、「伝説のバリスタ」とまでいわれるようになった。スタバからは独自の接客文化を学んだ。「コーヒー豆を通して夢を売っている」というだけあり、ていねいな接客で、居心地がよい空間を提供するノウハウも習得していった。

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