ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
弁護士に頼らず1人でできる! 未払い残業代を取り返す方法
【第5回】 2011年10月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
松本健一 [特定社会保険労務士]

最も大事なのは証拠集め

1
nextpage

未払い残業代を取り戻すための準備として、まずしなければいけないのが証拠集め。残業実態がどれだけあるのか、実際いくら支払われたのかがわからなければ、会社と争うこともできない。未払い残業問題に詳しい特定社労士の松本健一氏に、証拠集めのポイントと秘訣を聞いた。

むやみに行動しても成果は出ない
まず2つの資料を揃えよう

 未払い残業代や退職勧奨、あるいは上司のパワハラなど、会社員が悩んでいることや悔しい思いをしている問題は巷にあふれています。個別労働相談件数が毎年100万件を超えているぐらいですから、多くの人が切迫した問題として抱え込んでいるのです。

 悩んでいるなら行動を起こしたほうがよいと、この連載ではアドバイスしているわけですが、やみくもに行動を起こしても、望む結果が得られないことも事実です。たとえば、監督署などに相談に行くとしても、手ぶらではあまり相手にしてくれません。話ぐらいは聞いてくれるでしょうが、事実を裏付ける資料が何もないと監督官も動けないのです。

 では、未払い残業代について「おかしいな……」と思ったらまず何をしたよいでしょうか。

 一番肝心な資料は、

 ・実際に日々、何時から何時まで働いたか
  ・それに対して会社が支払った給料はいくらか

 の2点です。前者は、所定労働時間または法定労働時間を超えて働いた事実を証明するものです。後者は、労基法に規定されている割増賃金を払ったかどうかを証明するものです。

 この2つの資料がないと、何事も始まりません。会社に直接交渉するにしても、どこかに相談に行くにしても、この2点の資料が必須でとても重要になります。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


松本健一 [特定社会保険労務士]

特定社会保険労務士。上場企業で人事総務業務を約10年経験したのち、ヒューマンサポート社労士事務所を開業。開業当初から、企業と社員との間で発生する個別労働紛争の解決業務に積極的に取り組み、数多くの事件を解決する。現在は、弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士と提携し業務を進めている。個別労働事件未然防止業務、個別労働事件解決業務(労働者側の依頼にも積極対応)、労働環境適正化業務を中心に活動。これまで1000件以上の未払い残業代問題の相談に乗り、労働審判の本人申立支援では第一人者的存在。企業側、労働者側を問わずに相談を受け、日本では数少ない“働く人(社員、アルバイトなど)のサイドにも立って闘う”社労士。
ヒューマンサポート社労士事務所 http://www.human-s.info/pc/index.html


弁護士に頼らず1人でできる! 未払い残業代を取り返す方法

労働時間の切り捨て、みなし労働、名ばかり管理職、サ-ビス残業など、未払い残業代の問題は全国的な広がりを見せている。こうした不払いに対して、弁護士に頼まなくても、本人訴訟で会社と戦うことができる制度がある。それが「労働審判」。労働審判に申し立てすれば、印紙代などの費用で、これまで不正に支払われなかった給料を取り返すことができる。『残業代を取り返す方法』を上梓した松本健一氏に、未払い残業代の実態や回収のポイントを聞く。全5回の短期集中連載。

「弁護士に頼らず1人でできる! 未払い残業代を取り返す方法」

⇒バックナンバー一覧