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あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

フリーライダーも使い方次第で“類まれな戦力”に!
迷惑社員を排除せず、組織に取り込む「人材活用術」

河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長],渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第39回】 2011年10月12日
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ディカプリオが映画で演じた
「泥棒・略奪型」フリーライダー

 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』という映画をご存じだろうか。2002年に公開されたアメリカ映画で、監督はスティーブン・スピルバーグ、主演はレオナルド・ディカプリオとトム・ハンクス。日本でもヒットしたし、スター揃いの映画なので記憶に残っている人も多いと思う。

 ストーリーの舞台は1960年代のアメリカ、ディカプリオ扮する若き「詐欺師」とそれを追いかけるFBI捜査官役・ハンクスとの鬼ごっこコメディである。劇中のディカプリオは、大学の卒業証明や様々な免許、小切手などの「書類偽造」を得意とする詐欺師で、パイロット、医師などに化けて世界中を転々とする。

 企業や一般人相手に詐欺を繰り返すディカプリオは、拙著『フリーライダー――あなたの隣のただのり社員』で分類するならば、さしずめ「泥棒・略奪型」だろうか。社会を集団と考えれば、立派なフリーライダーだ。

 映画で描かれる詐欺の手口や追いかけっこのストーリーも面白いのだが、この詐欺師がフランスで逮捕され、アメリカに引き渡された後のパートが、私にとっては最も面白かった。

 ハンクスは彼の詐欺履歴を追っているうちに、一点だけどうしても手口のわからないものがあった。彼が弁護士に成りすましたときに使った証明書はどう見ても本物だったのだ。ハンクスは彼に尋ねる。「あの証明書が本物なら、どうやって手に入れた?」と。

 ディカプリオの答えは、「ああ、あれは本当に勉強したんだ」

 ハンクスは、彼がすごい才能の持ち主であることを知る。そしてその才能を信じて、ある相談をする。当時、別件の詐欺事件に使われたニセ小切手がどのように作られたのか、FBIの専門家でもわからなかったのだ。そのことを獄中のディカプリオに相談すると、彼はニセ小切手を一目見たとたんに作成方法を見破ってしまう。

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河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長]

ワトソンワイアットを経て、「人と組織のマネジメント研究所」(株)道(タオ)を設立。ベストセラーとなった『ニワトリを殺すな』をはじめ、『デビルパワー エンジェルパワー』『育ちのヒント』(共に幻冬舎)など著書多数。慶応丸の内シティーキャンパス客員ファカルティー。

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

いつになったら報われるのか――。熾烈な競争に晒されたビジネスマンは疲れ切っている。そんな彼らに強い負の感情を抱かせるのが、職場で増殖中の「タダ乗り社員」(フリーライダー)だ。タダ乗り社員が増える背景には、企業の制度やカルチャーが変化し、組織に矛盾が生じている側面もある。放っておいてはいけない。ベストセラー『不機嫌な職場』の著者陣が、タダ乗り社員の実態と彼らへの対処法を徹底解説する。

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