週刊ダイヤモンド9月23日号の第三特集は「メガバンクの構造改革」。日本銀行のマイナス金利政策による本業不振や、業務の効率性を示す「経費率」の悪化など、収益環境が変化する中、メガバンクグループはそれぞれどの事業に投資して成長していくのか。三井住友フィナンシャルグループが進める個人向け(リテール)部門の拡大戦略について、執行役専務・リテール事業部門長の大西幸彦氏に語ってもらった。(「週刊ダイヤモンド」編集部 田上貴大)

──今年5月に発表した中期経営計画で、「本邦No.1のリテール金融ビジネスの実現」を目標に掲げました。達成の道筋を教えてください。

大西幸彦三井住友フィナンシャルグループ執行役専務 リテール事業部門長 Photo by Masato Kato

 もともと、グループ内にリテール部門が強いSMBC日興証券、三井住友カードとセディナの二つのカード会社、さらに、プロミスとモビットの二つの消費者金融会社があります。これらリテール金融の主要事業では、すでにトップレベルの顧客基盤を持っているので、それを環境変化に応じて磨き上げていきます。

 マイナス金利の影響で全体の収益を上げにくい中でも、リテール部門は成長するとみています。

──具体的に、どのような成長戦略を描いていますか。

 大きく三つの戦略があります。

 一つ目が資産運用事業の強化です。この2年間で、投資信託などの預かり資産残高が安定して伸びていて、「(金融庁が旗を振る)貯蓄から資産形成へ」という動きの裾野の拡大を感じています。