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高橋洋一の俗論を撃つ!

ギリシャはデフォルト(債務不履行)常習国
歴史と最適通貨圏理論で解く問題の本質

高橋洋一 [嘉悦大学教授]
【第24回】 2011年10月20日
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 ギリシャ国債のデフォルト(債務不履行)危機が深刻化している。ヨーロッパの小国にすぎないギリシャのGDPは2500億ユーロ(約27兆円)しかなく、日本(約500兆円)の5%強、神奈川県民所得(約32兆円)より少ないレベルだ。これはユーロ圏のGDP総額9兆ユーロ(約900兆円)の3%にも満たない。

 ギリシャ問題を複雑にしているのは、ギリシャの特殊性とユーロという共通通貨制度だ。

ギリシャはデフォルト常習国
歴史を見ると2年に一度は破綻

 まずギリシャの特殊性。ギリシャは破綻(債務不履行と債務条件変更)の常習国なのである。

 カーメン・ラインハート、ケネス・ロゴフ著「This time is different」(図1は同書からの引用。邦訳『国家は破綻する』日経BP社)によれば、1800年以降の200年余の歴史の中で、ギリシャの債務不履行と債務条件変更の年数は50%を超える。いうなれば、2年に1度は破綻している国なのである。

 ユーロ圏では、ギリシャ以外にもポルトガル、イタリア、スペイン(ギリシャとともに各国の頭文字をとって、PIGSと呼ばれている)も財政問題が指摘されている。ギリシャはこれまでの素行は圧倒的に悪い(図1参照)。

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高橋洋一[嘉悦大学教授]

1955年、東京都に生まれる。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、総務大臣補佐官などを歴任したあと、2006年から内閣参事官(官邸・総理補佐官補)。2008年退官。金融庁顧問。2009年政策工房を設立し会長。2010年嘉悦大学教授。主要著書に『財投改革の経済学』(東洋経済新報社)、『さらば財務省』(講談社)など。

 


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元財務官僚の経済学者・高橋洋一が、世にはびこるもっともらしい「俗論」の過ちをズバリ解説。

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