卓球の中国スーパー(超級)リーグが「外国人選手を参戦させない方針を固めた」というニュースが飛び込んできた。

 いうまでもなく卓球の世界最強国は中国だ。現在の世界ランキングは、男子は3位まで、女子は4位までを中国選手が独占。昨年のリオ五輪ではシングルスは男女とも金と銀、団体も男女とも金メダルを獲得した。今年6月に行われた世界選手権でも男女のシングルス、ダブルスとも中国選手が優勝(混合ダブルスは日本の吉村真晴・石川佳純組が優勝)という強さを見せている。

 世界の頂点を争うエース級に次ぐ実力の中国選手は代表になることが難しく、選手生活を続けるために外国の国籍を取得し、その国の代表として国際大会に出場するケースも珍しくない。結果、国際大会で上位を争うのは中国出身選手ばかりという状況が続いてきた。それほどまでに卓球における中国の強さは群を抜いている。

 その中国で1999年から始まったプロ選手による大会がスーパーリーグ。中国各地の省や市を本拠地とする男女10チームずつによる団体のリーグ戦だ。世界最高峰の卓球リーグであり、レベルアップを図るには最高の環境ということで外国(主にアジアの韓国、シンガポールなど)のトップ選手も参戦するようになった。日本では四元奈生美、福原愛、水谷隼、平野美宇が参戦経験を持つ。また、今季からは下部リーグに伊藤美誠が参戦し、スーパーリーグに石川佳純と丹羽孝希が参戦を予定していた。

平野美宇の活躍が契機か
ランキングでも中国に危機感

 しかし突然、スーパーリーグ側は「外国人選手を受け入れない」と通告してきたのだ。これまでも中国は五輪の1年前になると、外国人選手の練習参加を禁じる措置を取ったことがある。レベルアップにつながり、敵を利することになるからだ。が、今回は東京五輪まで3年あり、異例の通告だった。

 排除対象は外国人ではあるが、主なターゲットは日本選手だろう。きっかけは今年4月に行われたアジア選手権だ。女子シングルスで平野美宇が中国のトップランカー3人を次々に破り優勝してしまったのだ。準々決勝ではリオ五輪の金メダリストで世界ランク1位の丁寧、準決勝では2位の朱雨玲、決勝では5位の陳夢を圧倒するという快挙だった。

 これは中国卓球界にとって相当の衝撃だったようで、2ヵ月後に行われる世界選手権に向けて徹底した平野対策を行なったという。平野にプレースタイルが似た選手を数名探し出し、代表選手の練習相手にしたのだ。対策は実り世界選手権では丁寧が準決勝で平野に雪辱。丁寧が優勝し、朱雨玲が準優勝。平野は3位に終った。

 ともあれ中国を脅かす存在になった平野は昨年スーパーリーグに参戦している。その経験が平野を成長させた。だから、日本選手を受け入れてはいけないと考えたのだろう。世界選手権では平野を破って面目を保ったのだし、卓球最強国にしては了見の狭い対応と見られても仕方がない。